車にひかれて重傷だった犬、助けに来た人にお腹を出して笑顔を見せる健気さにグっとくる
 車にひかれて骨折し、歩けなくなっていた犬がいた。相当痛かったことだろう。
だがその犬は、助けに来た人に笑顔を見せ、お腹を差し出したのだ。

 メキシコのバハ・カリフォルニア州の町で「車にひかれた犬がいる」との連絡で、大急ぎで駆けつけた犬の救助スタッフが、路上で横たわった犬を発見した。

 犬は後ろ脚を骨折しており痛々しく折れ曲がっていた。だが当の本人(犬)は、スタッフを見るとけなげにも尻尾を振りつづけた。

 さらにお腹を見せてなでていいよと甘えてきた。抱きかかえて車に乗せると笑顔さえ見せてくれたのだ。

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Puppy On The Side Of The Road Rolls Over Immediately For Rescuers | The Dodo車にひかれた犬、ネモとの出会い 先日犬の保護団体The Animal Padが、メキシコのバハ・カリフォルニア州のエンセナダの町に「車にひかれた犬がいる」との連絡を受け、スタッフが駆けつけると、道路わきに身を横たえている子犬(メス)の姿が。

 のちにネモと名づけられたその犬は、スタッフを見ると、歩くことができないほどの状態にもかかわらず、パタパタと尻尾を振り続けた。

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重傷を負っているのに、人間に愛想を振りまく健気な犬 警戒心が強い野良犬だと怪我をしてても吠えたり抵抗することがある。身構えていたスタッフだが、当のネモは人懐っこく甘えてきたのだ。

 その右後ろ足は見るからに折れ曲がっていて痛々しいほど。すぐに獣医に診せなければならないほどの重傷を抱えている。


 体の節々が痛いはずだ。体の向きを変えるだけでも辛いことなのに、人間を信じ、近づいてきたスタッフにお腹を差し出し、なでてもらおうとした。

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 あまりのけなげさと人なつっこさにスタッフは笑顔になりながらも、切なさがこみあげてきた。

 自分の飼い犬かと思うほど身を任せ、抱っこにもすんなり応じる犬。人間はきっと助けてくれると信じているのかもしれない。

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足を切断するほどなのに笑顔を見せる犬 さらに驚くことにネモは運ばれた車の中で笑顔を見せた。心配しているスタッフを励まそうとしているように感じたという。

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 その後、診察にも協力的なネモを診た獣医さんによると、どうやら彼女の右の後ろ足は途中で折れたまま固まっていて、その先の感覚が麻痺しているらしいとのこと。

 悲しいことに元に戻すことはできず、壊死する前に手術で切断するしかなかった。

 最初は車にひかれたという連絡だったが、もしかしたらひかれたのはもっと前で、彼女は人知れずこの怪我を耐えて過ごしていたのかもしれない。

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大親友と元気いっぱい走るぐらい元気に 右足の手術を待つ間、ネモは The Animal Pad の保護施設で過ごし、術後は、仮の里親の sar_cakes00さんのもとに。

 そこで同じく車の事故で救助された犬のミアと出会ってすぐに意気投合したそう。


出会った頃のネモとミア[画像を見る]  社交的なミアはネモにせっせとおもちゃを持ってきて一緒に遊ぶように。それが術後のネモの回復にも役立ち、ネモとミアの間にはまるで姉妹のように切っても切れない絆ができた。

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 現在ネモはミアや他の犬たちと仲良く過ごしている。右の後ろ足はもうないけれど、ダッシュで取ってこい遊びを楽しめるほど元気になった。

テニスボールの取ってこい遊びに夢中![画像を見る]  事故に遭い、歩くのが不自由だったにもかかわらず、人間を信じて笑顔を見せたネモ。いつも明るい彼女のこれからが、さらに幸せなものになりますように。

References:reshareworthy / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

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