アメリカに住む女性が、雨どいに挟まって動けなくなっているカラスを発見し、近くにいた消防車に事情を説明した。
すると消防士たちはカラスを無事救出してくれた。
その数日後、野生に戻ったカラスとその仲間たちは、女性に次々とプレゼントを運んでくるようになった。
女性が犬の散歩に出るたびに飛んできて、羽根の束や苔の塊、小鳥の巣まで足元に置いていくようになったのだ。
さらには散歩中、護衛するかのように空から一緒についてきてくれるのだという。
一羽のカラスが雨どいに挟まり、仲間たちが大騒ぎ
アメリカに住むリア・ウィルソンさんは、近所の家の雨どいに一羽のカラスが挟まって動けなくなっているところに遭遇した。
頭上では仲間のカラスたちが群れをなして旋回し、けたたましく鳴き続けていており、助けを求めているのは明らかだった。
リアさんはすぐに助けようとしたが、雨どいまで届くはしごがなかった。
そこでリアさんは、数ブロック先に停まっていた消防車を見つけ、事情を説明した。
消防士たちはこの時他の仕事を終えたばかりで手が空いていたため、はしごを使ってカラスを救出してくれた。
カラスを車に乗せ保護施設へ向かう
救出されたカラスは傷を負っており、衰弱していたため、リアさんは近くの野生動物保護施設に電話した。
状況を伝えたところ連れてくるように言われたため、リアさんは毛布にくるんで自分の車に乗せた。
するとカラスは、リアさんの指に爪をそっと巻きつけしがみついてきたという。
彼女に助けを求めるサインだったのかもしれない。野生のカラスが人間の指を握るなんてことはめったにない。
リアさんはその感覚を、人生を変えるほどの体験だったと振り返っている。
幸いにもカラスは数日後に回復し、無事に野生へと返された。
散歩中にカラスが舞い降り、足元に羽根の束を置いていった
カラスが野生に戻ってから間もなく、リアさんは犬との散歩中に不思議な体験をした。
一羽のカラスが突然舞い降りてきて、美しい羽根の束を足元にそっと置いていったのだ。
偶然とは思えず、リアさんは助けたカラスのお礼の贈り物だと感じたという。
それ以降、助けたカラスとその仲間たちは枝、苔の塊、小鳥の巣など6回以上にわたって贈り物を届け続けてくれるようになった。
カラスにとってこうした自然の素材は、巣作りや遊びに使う大切なものだ。
リアさんはカラスたちがくれたものを、自然界とのつながりを実感させてくれる大切な証として大切に保管している。
カラスの群れが、毎朝の散歩に同行するように
やがてリアさんと犬の散歩には、毎朝カラスの群れが加わるようになった。
助けた一羽だけでなく群れの仲間たちが、ブロックからブロックへと並んで飛びながら、護衛するかのように同行するようになったのだ。
カラスは人間の顔を個別に識別・記憶し、その情報を群れ全体で共有する能力を持っている。
リアさんが群れから味方と認定され、その評判が仲間内に広まったのだろう。
リアさんは自然界との関係を大切にして育ったといい、毎朝カラスたちと過ごす散歩の時間を、かけがえのない時間だと話す。
足輪のついた助けたカラスは今日も元気にそばにいる
保護施設でのリハビリを経て野生に返されたカラスは、個体識別のために足に金属製の足輪をつけていた。
リアさんは毎朝散歩に来る群れの中から、助けたカラス本人を足輪でひと目見分けることができる。
カラスは、恩を受けた相手に行動で応え、敵に回すと仲間に伝搬され17年も恨み続けることは、研究によっても裏付けられている。
雨どいの中で身動きが取れなくなっていた一羽のカラスのため、消防士を呼んで、保護施設まで運んだリアさんの行為は、カラスの仲間から仲間に伝えられ、しばらくの間、空から彼女を見守り続けてくれることだろう。
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