歌がはじまる前奏部分「イントロ」にフォーカスした曲を紹介するプレイリスト企画の第5弾。今回は歌いだしがドラムの「シンバル」で始まるイントロの曲を紹介します。

知っている曲でもイントロに注目した聴き方で、新しい発見があるかもしれません。是非、その点に注目して聴いてほしい4曲を紹介します。

あなたに / MONGOL800

出典元:YouTube(ハイウェーブ)

「モンパチ」の略称で親しまれている沖縄出身の3人組ロックバンド、MONGOL800が2001年にリリースしたアルバム『MESSAGE』の1曲目に収録されたリード曲。「シンバルイントロ」と聞くと、まず思い出す人が多いのがハイハットを「シャン・シャン・シャン・シャン」と4回叩く音からの始まり。シンプルなコード進行と哀しい旋律メロディを、速く短く演奏するメロディック・ハードコア(メロコア)バンドではアレンジで多く使われるイントロです。

『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。
』 / サカナクション

出典元:YouTube(Victor Entertainment)

5人組ロックバンド、サカナクションの2011年にリリースした5枚目のシングル。イントロで聴こえてくる「シャー」という音は、ドラムのシンバルをリバースした音。ダンスミュージックカルチャーの雰囲気をこの曲に入れたいと考え、イントロに持ってきたそうです。フロントマンの山口一郎曰く、この音は「何か始まるドキドキ感が増長する」とのこと。この曲以外にも、サカナクションの他の曲にも多用しています。イントロも印象的ですが、MUSIC VIDEOも一度見たら忘れられないです。


JAM / THE YELLOW MONKEY

出典元:YouTube(THE YELLOW MONKEY)

「イエモン」の略称で親しまれている4人組ロックバンドTHE YELLOW MONKEYが1996年にリリースしたバラード曲。イントロはBPM80前後でハイハットを4回刻み、パイプオルガンのような幻想的な音で始まります。曲の後半になるにつれ、心に突き刺さる歌詞と伸びやかなボーカル、そして重厚なバンドアンサンブルが鳴り響きまくる、20年以上経った今でも全く色褪せない名曲です。

茜色の夕日 / フジファブリック

出典元:YouTube(フジファブリック official Channel)

2004年にメジャーデビューしたフジファブリックの6枚目のシングル。イントロで刻まれるシンバルのハイハット音は、最初のAメロを歌いきるまで鳴り続けます。それはまるで、この歌詞の主人公が哀愁漂う情景を眺めながら、ゆっくりと昔を思い出す姿を表現しているように聴こえます。
2009年にフロントマンの志村正彦が急逝するという悲しい出来事がありましたが、この曲は気志團や奥田民生のライブでも歌われ、菅田将暉が昨年リリースしたアルバム『PLAY』でもカバーされるなど、リスナーはもちろん、ミュージシャンの間でも大切に受け継がれている曲です。

抜粋して4曲を紹介させていただきました。「シンバルイントロ」ソングは、メロコアのようなアップテンポで爽快なナンバーはもちろん、バラードやジャズの要素が強い曲にも「リズムを聴かせる」ためにイントロで使われる曲がたくさんあります。この4曲以外にも、「シンバルイントロ」曲をプレイリストでピックアップしました。是非、イントロに注目して聴いてみてください。

(KKBOXライター:藤田 太郎)