「ランプ」
「すべてはここから始まった」と言っても過言ではないだろう、BUMP OF CHICKENが1999年にインディーズでリリースした1stシングル(現在は廃盤)の表題曲。当時、下北沢を中心に隆盛しつつあったギターロックの中で、メロディ、歌詞ともに、異彩を放っていたこの曲は、インディーズ音源を扱う各CDショップ店員たちはもちろん、音楽専門誌の編集者といった「速耳」たちのあいだで大きな反響を集め、その後の快進撃の道筋を用意した。自らの内面に潜む「情熱のランプ」に、今まさに火が灯されようとしているその歌詞は、その後の大躍進から振り返るに、何やら象徴的でもある。藤原基央のボーカルが打ち放つエモーションは、このときから何ひとつ変わっていない。
「K」
「ランプ」が話題となったことを受けて、1stアルバム「FLAME VEIN」が改めて注目を受ける中、満を持してリリースされた2ndアルバム「THE LIVING DEAD」。
「ラフ・メイカー」
2000年、アルバム「THE LIVING DEAD」のリリース後、レコード会社の争奪戦を経て、その年の9月にメジャーデビューを果たしたBUMP OF CHICKEN。その記念すべきデビューシングル「ダイヤモンド」のカップリングとして収録された「ラフ・メイカー」。
「天体観測」
2001年にリリースされた、メジャー2枚目のシングルであり、もはや彼らの代名詞とも言える一曲。リリースの翌年には、この曲に着想を得たドラマ「天体観測」が放送され、その本編で「天体観測」をはじめBUMP OF CHICKENの曲が数多く使用されるなど、その音楽が多くの人々に届く大きなきっかけとなった。このドラマで彼らのことを知ったという人も、当時は非常に多かった。
「涙のふるさと」
「君に会いに来たんだよ」というサビのエモーショナルな歌声が、いまだに多くの人々の心を震わせている、2006年のBUMP OF CHICKEN通算11枚目のシングル「涙のふるさと」。それまで商業的なタイアップはいっさい行ってこなかった彼らが、制作サイドの熱烈なラブコールに応える形で生み出した、初のCMタイアップ曲でもある。さらに、このタイアップが縁となり、そのCMを制作した山崎貴監督がその後監督した映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の主題歌に、BUMP OF CHICKENの「花の名」を起用。映画も楽曲も、社会現象となるような大ヒットを記録するなど、それによってBUMP OF CHICKENはもはや完全に、世代を超えて愛される「国民的バンド」のひとつとなったのだった。
オススメプレイリスト
(KKBOXライター:麦倉正樹)