アルツハイマー病、がん、糖尿病……すべてはこれが原因だった!【サイレントキラー 】

アルツハイマー病、がん、糖尿病……すべてはこれが原因だった!【サイレントキラー 】
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『免疫と「病」の科学  万病のもと「慢性炎症」とは何か』(著:宮坂 昌之/定岡 恵)

炎症とは、「発赤(ほっせき)」「腫脹(しゅちょう)」「熱感(ねっかん)」「疼痛(とうつう)」を伴う症状で、侵入してきた異物や、傷んだ細胞、組織が作る産物に対して、生体が起こす反応のことである。

急性炎症が慢性化することにより「慢性炎症」となる。慢性炎症は回復に伴い組織をしだいに線維化させ、臓器不全やがんの原因となり、死を招く結果をもたらすこともある。このことは、なんとなくだが知っていた。肝臓の炎症が慢性化し、肝硬変となり肝不全となる。これは有名な事例であるし、いままで、幾人かの親しい人もなくした。

だが、人はこの一連の「悲劇的連鎖」は理解しているけれど、「慢性炎症」の段階は、(医者が考えるレベルに比べて)はるかに軽く見ている気がする。

本書を手に取る。慢性炎症は怖い。慢性炎症は、アルツハイマー病、がん、糖尿病、アトピー性皮膚炎、老化などのすべての原因となるサイレント・キラーだというのである。

著者は、慢性炎症のことを、江戸時代の浮世絵師・歌川国芳が描いた、「ヌエ(鵺)」に例えた。もののけであるヌエは、人の家に入り込み、人を恐れおののかせ、病を起こす。正体不明で、いつの間にか人体に入り込み、重篤な病気を引き起こす、まさに「慢性炎症」である。

そんなヌエの正体を突き止めるため、日本政府は2010年より、慢性炎症研究に注力し、日本版NIH(アメリカ国立衛生研究所)と言われる組織が、国内から選りすぐりの研究者を招聘し、「炎症の慢性化機構の解明と制御に向けた基盤技術の創出」というチーム研究が続けられてきた。著者は、その研究の総括者としての任を果たしていた人物。この本はそれら研究成果の一端である。ヌエである慢性炎症が、次第に姿を現し始めたのである。


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