
インドは医薬品の特許に関する法律が緩く、安価なジェネリック医薬品(後発医薬品)の多くを製造・輸出していることがら「途上国の薬局」とも言われいます。
こうしたインド産の医薬品に利益を奪われていると、アメリカ政府と製薬会社が圧力をかけているのですが、一方で世界各地の組織が「インドいじめ」だとして、かばう動きが出ています。
World backs India against ‘bully’ US - The Times of India
記事によると、インドの公共一般を保護している健康保険を、アメリカが特許の観点から弱体化しようと圧力をかけていることから、世界の10の組織と個人7万7000人がインドをバックアップする運動をしており、世界各地の署名数は87万人を数えています。
現在HIV、マラリア、ガンなどのインド産の治療薬が安価に流通しており、途上国への輸出量はトップとなっています。
これより利益を奪われているというのが欧米の製薬会社側の主張で、インド政府に働きかけることで法律は徐々に変わってきており、薬の値段も徐々に高騰しています。
一方で、「国境なき医師団」が利用する8割がインド製ジェネリック医薬品だといい、薬の値段が上がってしまえば、途上国・貧困国では数百万人が治療を受けられなくなると言われています。
また、インドのバックアップしている人々は、アメリカの医療崩壊と同じ状況が他国に波及することも恐れているようです。