お酒は80パーセントが水分でできています。お酒の味は水の味といってもいいほどです。
また、酒づくりには良質な水をかなりの量を使います。
お米と米こうじに足してお酒そのものになる「仕込み水」だけではありません。
お米を洗ったり蒸したり、機材や蔵内を洗浄したりする「醸造用水」など、酒づくりに使う白米の50倍以上もの水が必要といわれます。
これもまた「水の国」、日本ならではのお酒といわれるゆえんです。(56ページより)
しかも、水の味を決める「硬度」も無視できません。
日本酒の場合、仕込み水が軟水の場合はやさしい味わいの日本酒となり、硬水の場合は、しっかりと芯のある強い味わいになるのです。
さらには、日本酒の仕上がりを支える「米麹」の役割も重要。
麹は、お米のでんぷんを糖分に変える大切な役割を担っている存在。蒸米に繁殖させる麹のつき方で、出来上がるお酒の個性が変わるわけです。
それどころか、「よい麹からしかよいお酒はできない」とまでいわれているそうで、いかに日本酒が奥深いものであるかが分かるのではないでしょうか?(54ページより)
ビジネスエリートが知っている 教養としての日本酒(Kindle版)1,672円
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日本酒が好きな方はもちろんのこと、日本酒に興味がない方、お酒が飲めない方にとっても、日本酒は教養ある大人として知っておくべきことだと著者は記しています。
興味があるテーマから読んでみることもできるので、本書を通じて日本酒を知っておきたいところ。
そうすれば、お酒を飲む機会の増える年末年始をより楽しく、そして有効に過ごせるかもしれません。
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Photo: 印南敦史