いったい何だったのかという声が上がっているアンジャッシュ・渡部建の会見。渡部への批判が再燃する一方、なぜかワイドショーやネットでは「レポーターのほうがひどい」「渡部がかわいそう」「家族に謝ればいい話」「会見で謝罪する必要があったのか」「ここまで質問攻めにあわなければいけないのか」などと、渡部同情論も巻き起こっている。
たしかに、レポーターの質問には首を傾げたくなるものも多数あったし、これが大手芸能事務所所属の芸能人だったらここまで追及されていないだろう。
しかし、これは単なる不倫スキャンダルなどではなく、渡部建が複数の女性を性のはけ口としていたという、性的搾取・ハラスメント問題である。渡部が結婚しているか否かにかかわらず、渡部が批判されるのも活動を控えるのも当然だ。そして、まともな説明も反省もないまま、わずか半年でお笑い番組で(しかも恐らくは問題をネタにして)復帰するとなれば、その経緯について追及を受けるのも当たり前だ。
結局、これが“単なる不倫スキャンダルではなく女性蔑視の問題”であるという認識が抜け落ちているから、こうした安易な同情論が生まれるのだ。
それどころか最悪なのが、相手女性を責め、女性をモノ扱いする差別行為を肯定するような発言がまたぞろ見られることだ。たとえば、会見翌日4日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ)に出演していた橋下徹・元大阪市長の発言などはその典型だろう。