小学4年生へ検診→受動喫煙が激減 「保護者が禁煙する動機に」 埼玉・熊谷市

小学4年生へ検診→受動喫煙が激減 「保護者が禁煙する動機に」 埼玉・熊谷市
受動喫煙検診のため検尿のキットを小学4年生の児童に配る担任=埼玉県熊谷市の星宮小で2018年10月3日、斎藤義彦撮影

 小学4年生を対象に「受動喫煙検診」を実施する埼玉県熊谷市で、ニコチンの代謝物質が尿中に高濃度含まれる子どもの割合がこの約10年で大幅に減少し、受動喫煙の被害が激減している。市は検診を長期間行うことで保護者への意識付けができた結果だと分析している。

 検診は熊谷市が2007年度から公費で実施。小学4年生全員に呼びかけ、9割にあたる1500人程度が毎年受診している。尿中のニコチン代謝物質「コチニン」の濃度を測定し、どの程度受動喫煙の被害に遭っているかを調べている。高い値が出た場合は、小児科を受診させるよう保護者に警告文を送る。

 検診で「高値」とされた子どもの割合は、07年度は12.6%、08年度は18.9%だったのが17年度は4.0%まで減った。検出限界値以下の子どもの割合も、08年度は44.9%だったのが17年度には81.3%と倍近くに増えた。毎年実施して保護者に検診の存在が知られることで、「受動喫煙防止への意識付けができ子どもの健康が守られるようになった」と、市は成果を評価する。

 11年度からは中学2年生を対象に、アンケートによる追跡調査を実施。同じ子どもの13年度(小学4年生)と17年度(中学2年生)で比較すると、保護者(父親)の喫煙率は48.8%から38.08%と約10ポイント減っており、保護者の意識改革にもつながっている。

 熊谷市の取り組みを他の自治体も評価する。群馬県太田市は熊谷市の検診を応用し、3歳児検診での実施を検討中。千葉県君津市も、効果的な施策として近く導入する予定だ。子どもの受動喫煙に詳しい鈴木修一・国立病院機構下志津病院小児科医長は「検診は保護者が禁煙する動機になっている。通常の検尿で調べることができ負担も少ない。他の自治体でも取り組んでいくべきだ」と話している。【斎藤義彦】

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