6月始まったふるさと納税の新制度を巡り、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(委員長・富越和厚元東京高裁長官)は2日、同省の指導に従わず豪華返礼品で多額の寄付を集め続けたとして新制度から除外された大阪府泉佐野市の不服申し出を一部認め、石田真敏総務相に除外判断を再検討するよう勧告すると決めた。富越氏は決定後の記者会見で、新制度の根拠法成立前の返礼品実績を基に除外を決めたことについて「直ちに不指定(除外)の理由とすべきではない」とした。
同省は30日以内に再検討結果を同市に通知することになる。除外の決定が覆らない場合、同市が高裁に提訴する可能性がある。
ふるさと納税は6月、3月成立の改正地方税法に基づき、返礼品を「寄付額の3割以下の地場産品」に限った自治体だけが参加できる新制度に移行した。これに先立ち、同省は2018年11月までに、返礼品を寄付額の3割以下などに抑えるよう自治体に要請。従わなかった同市など4市町を新制度の対象から外した。同市は「実質的に過去にさかのぼった法の適用で不当だ」と反発し、6月に同委に審査を申し出ていた。
同委は7回の協議を経た全会一致の決定として、返礼品の豪華さを強調し多額の寄付を集めた同市の行為は、他の自治体に不利益を及ぼし「ふるさと納税制度の存続が危ぶまれる状況を招いた」と指弾。一方で同省が改正法成立前に返礼割合の抑制を求めたことは法的根拠が伴わない「技術的助言」に過ぎず、従わなくても違法行為にはならないと認定。新制度から除外する根拠としては不適当だと結論づけた。富越氏は会見で「総務省は何らかの形で泉佐野市に是正を求める事情はあった。しかしながら、ということだ」と述べた。
同市は2日、「市の主張をおおむね理解いただき感謝する」とのコメントを出した。【竹地広憲】
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