停電復旧、東電の早期の情報発信が裏目「当初の見通し甘かった」

停電復旧、東電の早期の情報発信が裏目「当初の見通し甘かった」
記者会見で停電の状況について説明する東京電力パワーグリッドの塩川和幸技監=東京都千代田区の東電本社で2019年9月12日午前9時37分、森健太郎撮影

 台風15号による千葉県を中心とした大規模停電で、東京電力が復旧見通しを変更したため混乱が広がっている。昨年の大規模停電の教訓も踏まえ、早期の情報発信で住民の不安を和らげる狙いだったが、想定を上回る被害が明らかになり、修正を余儀なくされた。

 東電は当初、全面復旧の見通しを11日と発表したが、雷雨による作業員の退避や被害情報の把握の遅れで「13日以降」に修正した。東電は11日の記者会見で「当初の見通しが甘かった」と謝罪した。

 東電が情報発信を急いだのは、経済産業省から早期の情報発信を求められたためだ。世耕弘成前経済産業相は「ツイッターなどを通じて積極的に情報発信を続けるように」と停電直後から複数回にわたって東電に指示を出した。背後にあるのは、昨年9月に関西で延べ約220万戸の停電を引き起こした台風21号時の教訓だ。この際、関西電力は当初地域ごとの電力の復旧見通しを示さず、世耕氏は「非常に消費者のフラストレーションにつながった」と指摘する。

 今回の修正について、東電パワーグリッドの塩川和幸技監は「倒木が非常に多くて設備の損害状況がすぐに分からなかった。大規模な配電線の損壊もあった」と述べ、被害状況の把握が困難だったことが原因との考えを示した。菅原一秀経産相は「関東地方では経験したことのないような台風だった。(復旧見通しの)精度を高めるしかない」と東電の対応を検証する方針を示した。【中津川甫】

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