夏のお楽しみのひとつである、夏まつり。規模の大きなものから、地区ごとに開催する小さなものまで、さまざまあります。
盆踊りや屋台など、夏ならではの雰囲気が味わえる反面、夏祭り会場を舞台にした事件も数多く起きています。

●火炎瓶で15人負傷

8月7日、東京都・杉並区久我山で開催されていた「富士見ヶ丘七夕祭り」において、3階建ての住宅内から、60代くらいの男性が火炎瓶を投げ込む事件が発生しました。事件当時は、祭りの演目のひとつ「サンバカーニバル」が行われており、見物客が大勢いたといいます。

高井戸警察署の発表によると、祭りに参加していた1歳~47歳までの男女、15人が手足にやけどを負うケガをしたとのこと。

その後、容疑者と思われる男性は、首を吊っているのが発見され、心肺停止状態で搬送、死亡が確認されたそうです。

●面識がない相手に…

今年7月30日、兵庫県伊丹市の荒牧南の公園で開催されていた、「桑田納涼盆踊り」というお祭り会場で事件が発生。
19歳の少年(無職)が、催涙スプレーをまき、暴行の容疑で逮捕されました。

事件当時、現場にはおよそ100人の参加者がおり、1~36歳の男女7人が顔面のしびれ・目の痛みを訴え、病院に搬送されました。逮捕された少年は、会場にいた中学2年生の男子生徒に、催涙スプレーを吹きかけたそうです。加害者の少年と被害者の男子生徒は、面識がなかっただけでなく、とくにケンカなどのトラブルがあったわけではないのだとか。

小学生高学年や中学生くらいになれば、親の同伴なしで夏祭りに参加することも珍しくありませんよね。とくに、近所でやっている、ちょっとしたお祭りならなおさらです。
今回の事件を通して、“いつ”、“どこで”事件に巻き込まれるかわからないということをあらためて実感したパパやママが多いのではないでしょうか? 「近くなら安心」と決めつけず、「避難場所は○○」「自由行動は許すが、保護者同伴で」など、家族でルールを決めておくのが、対策の基本なのかもしれませんね。
(文・明日陽樹/考務店)