
1965、69年に新潮社より刊行された、作家・山崎豊子氏の長編小説『白い巨塔』。大阪の大学病院を舞台にした同作は、医療ドラマの枠を超えて人間の本性に迫り、山崎作品の中でも“最高傑作”と呼び声の高い作品。沢尻は主人公・財前五郎(岡田)の愛人・花森ケイ子を演じる。
◆沢尻エリカ、“財前”岡田准一の愛人役に
財前の愛人でバー『ラディゲ』でホステスを務める花森ケイ子。自立したひとりの女性として、大きな包容力をもって財前を支える彼女は、財前が心を許せる唯一の存在。
医者を志していたケイ子は関西女子医大に入学するものの、医学界の封建制と矛盾だらけの人間関係に辟易とし、大学を中退。その豊富な知識と美貌、そしてホステスとして得た幅広いネットワークを駆使し、教授選を戦う財前を陰ながらバックアップしていく。
正妻でもなく、同僚でもない、まして患者と医師という関係でもないケイ子は、財前のことを“五郎ちゃん”と呼ぶ人物。呼称ひとつにも“愛人”という立場における強い信念がうかがえる。
そんなケイ子という役について沢尻は「世の中的には批判される立場にあるかもしれないですが…」と前置きをした上で、「ある意味、自分に正直に生きている人」と分析。役の設定上、岡田との共演シーンが圧倒的に多いようで、「思っていたよりもチャーミングで面白い方」と、岡田の印象を語っている。...続きを読む
田宮二郎.verを越える作品は存在しない。主人公だけじゃなく個性豊かな名脇役に恵まれた数少ない力作だからだ。
田宮二郎の財前はシャっとしたスマートさと野心家な面と外面を取り繕った胡散臭さが同居する文字通り怪演だった。今の役者で置き換えましたくらいの出来なら再放送してくれたほうがいいよ。局ちがうけど。
壁走りをするのかな?