* * *
日本経済新聞を始めとした殆どの主要メディアが絶賛する「電力小売全面自由化」が今月1日に始まった。その日の日経新聞朝刊は、社説で次のように書いている。
「それぞれの地域の電力会社からしか電気を買えなかった一般家庭や小規模店舗も、自由に電力会社を選べるようになった。全国10地域の電力会社に供給を独占させる体制の原型が1951年に誕生して以来、65年ぶりの変革である。多様な事業者による料金やサービスの競争を、成長への活力につなげていきたい」
筆者に言わせれば「それぞれの地域の電力会社からしか電気を買えなかった」とか、「65年ぶりの変革」とか、全然ピンと来ない。既に1990年代半ば頃から、様々な制度改革は行われてきたからだ。歴史を知らずに絶賛し過ぎだ。
では実際どのくらいの人々が、電力の購入先を今の大手電力会社から「スイッチング(切り替え)」をするつもりなのだろうか?
経済産業省の認可法人である電力広域的運営推進機関が3月25日24時時点までのスイッチングの申込み状況を集計したところ、全国計で約37.8万件であった。
全国の世帯数は5641万(2015年1月1日現在;総務省調査)ので、今のところ、切替え件数は全体の0.7%弱となる計算。
【参考】経産省は電力業界に厳しく、ガス業界に甘い
【参考】無理すぎる新目標「温暖化ガス2050年80%削減」
さて、話は電気ではなく、ガス。