<細かすぎて伝わらないモノマネ選手権>おもしろいから笑うのではなく「笑うからおもしろい」

<細かすぎて伝わらないモノマネ選手権>おもしろいから笑うのではなく「笑うからおもしろい」
高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

* * *

終了が決まったフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』。12月21日(木)の放送で名物コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の最終回だけを見た。

とんねるずの笑いは肌に合わないので、あまり見る機会がない中で、このコーナーだけはこれまで積極的に見てきた。その理由は「細かすぎて・・・」が企画としてすぐれていると感じていたからである。主な理由は以下の4つだ。

 (1)とんねるずを前面に出すのをやめた点
 (2)ものまねというふんぎりの悪い芸を、物理的な芸人の落下というシステムで、まさしく落ちを付ける構造にした点
 (3)ショーパブ通いやオーディションを繰り返すことによって才能の発見に時間を惜しまず使った点
 (4)「細かすぎて伝わらない」というコンセプトを確立しようという明確な企画意図があった点

・・・などである。これまでの回では、数多くのネタが登場する中で、全く分からないものもありながらも必ず、1つか2つはツボにはまって笑ってしまうネタがあったのも、これまで見続けてきた大きな理由であった。

ところが、今回は残念ながらつまらなかった。少なくとも筆者には、ひとつも笑えるネタがなかった。

【参考】フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」の「細かすぎて伝わらないモノマネ」はもう見限る潮時

その代わりに目立っていたのが、とんねるず、バナナマン、古田新太、関根勤、本田翼といった鑑賞者たちが笑っている場面だ。喜怒哀楽のような感情(正確には情動)について、私たちは普通、「悲しいから泣くのであり、腹立たしいから殴るのであり、怖いから震えるのである」と思っている。

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