実質賃金プラス偽装工作に失敗安倍内閣 -植草一秀

実質賃金プラス偽装工作に失敗安倍内閣 -植草一秀
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植草一秀[経済評論家]

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2019年は政治決戦の年。2012年末から6年以上続く第2次以降の安倍内閣に対する審判を下し、日本政治に新しい道筋をつける年である。その2019年の通常国会が召集され、国会審議が行われている。
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2018年度第2次補正予算審議で取り上げられているのが統計不正問題である。経済政策を立案する際、事実認識のベースになるのが経済統計である。ところが、その経済統計が不正に取り扱われている疑いが浮上している。政府統計作成に従事する職員数が削減され、統計に各種不備が生じている。このことも論じられているが、この問題と、政治権力による意図的な統計数値操作=不正統計問題を混同するべきでない。

統計に従事する職員数が不足していることが強調され、これが統計不備の主因であるとの節が流布されているが、これは、権力の側が問題の本当の責任を回避するために意図的に流布させている「印象操作」の一部であると見るべきだ。人員不足の問題と統計不正の問題を区分して考察することが必要だ。

統計不正の主論点が二つある。

2018年の実質賃金上昇率数値が不正にかさ上げされていた疑惑が第一。名目GDP統計数値が不自然な制度変更で、不自然にかさ上げされている疑惑が第二である。この二つの疑惑に焦点を絞って問題を追及するべきだ。

この二つの問題の本質は「アベノミクス偽装」である。統計不正によって、実体と乖離する良好な経済パフォーマンスを主権者に提示した疑いである。
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