***
4月19日、池袋でトヨタ製乗用車プリウスが暴走し、自転車で横断歩道を渡っていた松永真菜さんと、娘の莉子ちゃんを殺害する事件が発生した。加害者は87歳の無職・飯塚幸三氏(旧通産省・元工業技術院長)である。
1789年に制定されたフランス人権宣言。最重要の規定は自由権を奪う刑事司法の行使に対する明確な規制だった。
*罪刑法定主義
*適法手続き
*無罪推定原則
などの規定が明記された。国家権力が身体の自由を奪うのが刑事司法である。その行使に対して厳重なチェックが加えられなければならない。ところが、日本では、この刑事司法制度が前近代に取り残されたままなのだ。これを象徴する事件が池袋暴走殺人事件に対する刑事司法当局の対応である。
事件を起こした車は左側面をガードパイプに接触した後、速度を上げて約70メートル先の交差点に進入して自転車で横断中の70代男性をはねた。
同様の奇怪な対応が示された重大事件があった。
池袋の歩行者殺害事件加害者の飯塚幸三氏の経歴は以下のもの。
*東京大学卒/経済産業省工業技術院長/株式会社クボタ副社長/2015年瑞宝重光章受章
元キャリア官僚で、トヨタを所管する経済産業省出身者である。2018年の白金事件の加害者は石川達紘氏(79歳、事件当時78歳)。石川氏の経歴は以下のものだ。
*中央大学法学部卒/東京地検特捜部長/名古屋高検検事長/2009年瑞宝重光章受章
こちらも官僚出身で検察高官を務めた人物である。自動車運転の過失で歩行者を殺害している。
重要なことは、このような不正を主権者である国民が容認しないことだ。主権者の代表者である国会議員は国会で徹底追及するべきだ。国会会期中であるのに、国会が閉会しているような状況にあること自体がおかしい。