脊山麻理子(34)が、16日深夜放送の『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)で、おのののか(23)にブチ切れた。この日の番組は、アンジャッシュ渡部建(42)を迎えての「悩める女を渡部プロが救済SP」。

脊山とおのに加えて、3年ぶりのバラエティ出演となる谷村奈南(27)が出演し、それぞれが持参したVTRを見ながら、悩みを相談するという内容が放送された。しかしそんな企画にもかかわらず、最終的に脊山は、「文句言われる筋合いない」とテーマを無視した発言を飛ばした。

 冒頭から暴走気味だった脊山は、MCの後藤輝基(40)による紹介も終わらぬうちに、「ちなみに辞めてから初めて汐留入りました」と突如コメントを挟み込む。そんな脊山について、渡部はさっそく「トンチンカン」と指摘し、MCの言葉は最後まで聞かないとダメだとアドバイスする。それでも脊山は「ディレクターさんの気持ちを汲んだんです」と一歩も引かない態度。脊山とすれば、かつて日本テレビのアナウンサーだった自分が、フリー転身後、初めて汐留にある局を訪れたというエピソードは、番組上外せないと考えたのだろう。
しかし、紹介が終わってからでも十分発言できるという渡部の指摘はもっとも。懲りない脊山が「でもでも...」と不満気な言葉を漏らし続けていると、後藤も苛立ったようで、「だんだん腹立ってきたわ」と声を上げた。

 その後も脊山は、渡部や徳井義実(39)から指摘を受けるたびに反論を繰り返す。VTRの中で脊山の身につけていた衣装について徳井が、「黒とピンクを多用している人は、メンタルふわふわ。行き場を失っている」と言うと、「ジャンル分けしちゃう時点でナンセンス」と鼻で笑い、「そういう風に話を展開する人ってセンスない」と一蹴。脊山の言葉を受けた徳井は「この野郎~」とジャケットを脱ぐマネをして笑いを誘っていたが、そこは芸人の意地だったのだろう。
「センスない」という言葉に、表情を引きつらせた徳井からは、穏やかではない感情が伺われた。

 さらに脊山は、別荘で撮影したVTRの中で、「私、晴れ女なんです。『プレイボーイ』(集英社)の表紙撮影のときも90%雨予報だったのに晴れて」とアピール。この発言に対して渡部が、「『プレイボーイ』の表紙という情報はいらない」と指摘するも、「晴れ女だけの情報なんか意味あります?」「私にとっては必要な情報」と逆ギレ。その後、VTRに登場する友人たちが「イエスマン」ばかりだと渡部が分析すると、脊山は怒りを抑えきれない表情で「イエスマン的なつもりはない」と否定した。

 そもそも悩める女として登場していながら、アドバイスを受け入れない脊山の態度は、ネット上でも話題を集め、番組が終わると脊山のTwitter上には批判的なコメントが殺到した。


「視聴者の多くが態度の悪い脊山さんに嫌悪感を抱いたようです。ネット上には『ますます嫌いになった』『ほんと消えてほしい』といった声があふれています。中には『炎上キャラ狙いか?』といった意見もありますが、番組を見た限り、キャラ作りという感じはしなかったですね。たとえキャラにしろ、MC陣を敵に回してバラエティで得をすることはありませんから、失敗といえます。本人は『ディレクターの意を汲んで』と言っていましたが、あくまでも今回のテーマは、渡部さんの的確な分析とアドバイス。彼の言葉に視聴者が深く共感するところが狙い。
その結果、悩める女として登場した3人の知名度や人気が上がることを番組は願っていたはずです」(バラエティ放送作家)

 脊山以外の2人は、渡部から今後の芸能生活に向けた適切なアドバイスをもらっている。VTRの中で何度も涙を流す姿を見せた谷村は、渡部から「これからは感動キャラで行け」と指南され、おのも、自分で撮ってきたVTRの演出について、「衣装は頻繁に着替えたほうがいい」などと具体的な言葉をかけられていた。いずれも、彼女たちにとって参考になる提案だっただろう。しかし、終始暴走する脊山によって、2人の存在感は薄れてしまった。番組サイドとしても、そんな脊山の態度は予定外だったのかもしれない。

 番組のエンディングでは、「文句言われる筋合いはない」と発言した脊山。
企画テーマを根底から覆すような言葉には、渡部も「悩みを相談に来ている立場ですよね。ちょっと態度おかしくないですか?」と呆れ気味に返していた。さらにおのが、「スタッフさんから説明受けてなかったですか?」と質問すると、脊山は「受けてるに決まってるじゃないですか。バカだと思ってるんですか?」とブチ切れる始末。スタジオを一瞬で凍りつかせる発言には、レギュラー陣も苦笑いを浮かべるしかなかった。

 2015年の仕事に不安があるとして出演した脊山だったが、共演者やスタッフから信用をなくしてはバラエティでの活躍は難しいだろう。
まずは他人の言葉に耳を傾けることが、彼女にとって必要なのかもしれない。いずれにせよ、今回の放送で割を食ったのは、3年ぶりのバラエティ出演にもかかわらず、存在感を示せなかった谷村だろう。
(文=峯尾)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)