20日放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に、オーディション番組『ASAYAN』(テレビ東京系)でデビューし、かつて「平家みちよ(へいけ・みちよ)」の名前で活躍した歌手のみちよ(36)が出演して、壮絶な過去を振り返った。

 この日の放送は「失敗人生! ちょっと待って3時間SP」と副題が付けられた特番で、堀江貴文(42)やDaiGoが、それぞれ"世の中ナメすぎて逮捕されちゃった先生""メンタリストなのにメンタルがボロボロになっちゃった先生"として登場。みちよは"モーニング娘。に全部持ってかれちゃった先生"として招かれた。

 その冒頭でみちよは1997年に行われた『シャ乱Qプロデュース女性ロックボーカリストオーディション』のグランプリを獲得して、芸能界デビューを飾ったことを改めて説明。番組では当時の様子を教材VTRとして用意し、約9900人の中から最終選考に残ったメンバーの中に初代モーニング娘。(以下、モー娘。)のメンバーがいたことを紹介した。その後、グランプリに輝いたみちよはソロデビューし、落選組によってモー娘。が結成されたとの経緯が明かされた。そして、なぜかグランプリの自分ではなく、モー娘。が国民的アイドルになったことを話し始めた。

 さっそくみちよはモー娘。と自分の立場が逆転した理由を分析。「ハングリーさの違い」があったと言い、みちよ自身は「オーディションのグランプリという夢が叶ったことで達成感があった」が、「モー娘。のメンバーは、落選がバネとなって飛躍した」のではないかとした。デビュー翌日には1万人の観客を集めて華々しく日本武道館でライブを行ったみちよに対して、モー娘。はデビューシングルを5日間で5万枚を手売りしなければ即解散という状況で、こうした違いが「苦労のモーニング娘。」と「ゴリ押しの平家」という構図を生んだとも分析した。

 さらに「競争心の違い」も大きいと語るみちよ。当時としては画期的であった"メンバーを次々に追加する"というシステムによって、グループ全体が成長するように機能したのではないかと指摘。中でも後藤真希(29)の影響力は計り知れなかったと言い、みちよ自身も初めて見たときは「すっげぇの来たな!」と驚愕したのだという。

 モー娘。の人気とは裏腹に、脚光を浴びることのなかったみちよは、ライブなどのイベントに出席しても自分の曲をトイレタイムにされたり、握手会では自分だけ飛ばされたりするなどのエピソードを披露。終始笑顔で話していた彼女だが、ときおり力を込めて発言するシーンなども見受けられた。華々しいデビューを飾りながらも、結果を出せなかった自分に悔しい思いもあるのだろう。

 その後、ハロー!プロジェクト(主につんく♂プロデュースのアイドルグループの総称)を離れたみちよは、ひとりでは生活ができなくなるほどの精神状態になり、それは、ひたすら辞書を引いて"優しい言葉"を探してしまうほど追い込まれたものだったという。番組中では、"モー娘。に持っていかれたこと"を「平家滅亡」とユーモアたっぷりに表現していた彼女も、さすがにそれだけ暗い過去の話になるとトーンを抑えて話した。

 それでも、そんな"どん底"の時期が、「自分を見つめ直すいいきっかけとなった」と言い、シンガーソングライターの道に進むことを決意。再出発の際に行ったライブでは、心から楽しく歌えたと嬉しそうに語っていた。最後には、「何になりたいのか」ではなく「何をやりたいのか」か重要であり、「失敗があったから今がある。集まってくれるファンがいることが私の財産」という熱い思いを口にするのだった。

 本当にしたかった「歌うこと」を忘れなかったみちよは、結婚・出産後もシンガーソングライターとしてファンに歌声を披露している。きっと、今回の番組で見せたような力強いメッセージを届けているのだろう。彼女の芸能生活は、いま始まったばかりなのかもしれない。
(文=kamei)