現在公開中の映画『俺物語!!』で、ヒロインを務める女優の永野芽郁(ながの・めい/16)に業界の注目が集まっている。

 『俺物語!!』は、常人離れした身体能力と男気を持ち、異性からあまり好かれないタイプのいかつい男子高校生が主人公という、異色の学園ラブコメディで、宝島社が発行する『このマンガがすごい!2013年版』のオンナ編で1位、2013年の『講談社漫画賞 少女部門』も受賞した人気コミック。



 その実写化となるこの映画は、当然ながら周囲の期待も高く、原作ファンの納得するキャストを集めるのは困難だと思われていた。実際にキャスティングに難航したことが、メディアでは度々伝えられた。

 主人公の座を射止めたのは、NHKの連続テレビ小説『花子とアン』以降出演作が途切れない鈴木亮平(32)。役作りにあたって体重を30キロ以上増やしたことも話題となった。彼の幼馴染で親友のイケメン男子高校生役を、桐谷美玲(25)主演で大ヒット中の映画『ヒロイン失格』で人気上昇中の若手俳優・坂口健太郎(24)が演じている。そして、ヒロインとして、オーディションを勝ち抜いて抜擢されたのが永野だ。


 永野は、主人公がひと目惚れをする、天然でのんびりとした美人女子高生という役どころ。現役女子高生である永野と鈴木とは実に16歳の年の差があるものの、スクリーンの中のふたりは息の合ったところを見せている。

 正統派美少女といった顔立ちの永野は、一見すると大人びた印象もあるが、キラキラとした瞳は可愛らしく、劇中でも思わずギュッとしたくなるようなシーンが随所に散りばめられている。特に、鈴木が永野のことをお姫様抱っこする場面で見せる彼女の表情は、多くの男性を虜にするものだろう。

「人気コミックの実写となれば、どんな作品でもキャスティングが重要になってくる。原作ファンの納得するキャストを集めるのは、至難の技ともいえますからね。
選ばれたら選ばれたで、相当なプレッシャーがかかることになります。

 それでも永野さんには、映画を見た原作ファンから、『素朴な魅力がイメージに合っている』といった好意的な意見が多く寄せられている。角刈りで太い眉のいかつい鈴木さんとはいかにも好対照で、彼女の可愛らしさを存分に際立たせていました」(芸能ライター)

 まるで、今回の『俺物語!!』でポッと出たような印象もある永野だが、芸歴は長く、小学生のころから子役として活動している。これまでに、さまざまな映画・ドラマ・CMに出演しており、哀川翔(54)主演の映画『ゼブラーマン-ゼブラシティの逆襲-』(2010年公開)や佐藤健(26)が主役を務めた『るろうに剣心』(2012年公開)といった話題作にも登場。最近、注目の新人が多数抜擢されるフジテレビ系の深夜ドラマ、通称"土ドラ"の『テディー・ゴー!』で哀川と5年ぶりの共演を果たして話題にもなった。

「年齢的なことを考えれば、今まさに子役から女優へ移行している最中といったところでしょうか。
現在、ローティーンを対象としたファッション誌『nicola』(新潮社)のレギュラーモデルとして活動している永野さんですが、通常であれば、この"ニコモ"は高校一年生の終了をもって卒業することになる。このタイミングでの話題作出演は、かなり女優業をやっていく上で弾みになる。来年の春以降に女優業を活発化させるのではないでしょうか。

 それに、もうひとつ"おいしい"のは、これは大作映画ならではですが、とにかく宣伝機会が多かったため、それに伴って永野さん自身のプロモーションともいえる効果を上げています。PRイベントでは、永野さんはゴリラのモノマネを披露するなど、茶目っ気のあるところを見せ、豊かなタレント性のアピールにつながっている。

 ただ、所属する事務所には女優業とタレント業を平行させているタイプは少ないため、永野さんも女優業に専念するのではないかと思います。
もったいないくらい、いいキャラだとは思いますが...」(芸能関係者)

 『俺物語!!』の中では、思わず守ってあげたくなるような小動物的な魅力を醸し出している永野。子役から女優へと成長しつつある彼女は、今まさに「キュートさ」の最盛期を迎えているといえるのかもしれない。同じニコモ出身者には、新垣結衣(27)や川口春奈(20)などの人気女優がいるが、永野もそんな彼女たちに続きそうだ。
(文=aiba)