
業界関係者やファンの間では、観客を熱狂させたK‐1での壮絶な殴り合いが彼に深刻なダメージを与え、結果的に精神まで侵されてしまったのではないかと推測されている。
また先日、"PRIDEの番人"といわれた元格闘家ゲーリー・グッドリッジ(46)が、初期の慢性外傷性脳症であることを公表。これは一般的にパンチドランカー症状といわれるものであり、彼は現役中から深刻な記憶障害に悩まされていた。グッドリッジは「私は自分の生き方を愛している。後悔はしていない」としながらも、「ダメージはK‐1の試合によるものだと思う。総合格闘技では頭部にハードな打撃は受けていないから問題はなかった。K‐1では何度も頭部を負傷した」とコメントしている。
K‐1創成期の立役者である佐竹雅昭(46)も、パンチドランカー症状に蝕まれた選手の一人。現役中から日常生活が困難になるほどの深刻な症状が現れ、医師にアルツハイマーの危険性を指摘された。佐竹は激しい打撃を受けただけでなく、2002年のPRIDEの試合で危険な投げ技によって頭部を負傷し、開頭手術を受けたこともあった。
クリス・ベノワはステロイドと違う。脳損傷。