簿記の歴史、最大の謎とは

シャーロック・ホームズの活躍した1880年代には「資本等式」が教科書に載るようになり、簿記理論はついに完成をみました。歴史に興味のある方なら、「あれ? 意外と最近だな」と感じるのではないでしょうか。

人類にはざっくり4~5000年の文明があり、都市を作って経済活動を行ってきました。ところが、商業には欠かせないはずの簿記が完成したのは、ほんの百年少々前なのです。

なぜ簿記の完成は、これほど遅くなったのでしょうか?


簿記は文字よりも先に生まれた!?

以前の記事のおさらいになりますが、古代メソポタミア文明の人々でさえ、経済活動を記録することの重要性に気付いていました。粘土製のトークン(※おはじきのようなもの)を使って、麦や羊などの生産物の数量管理をしていたと考えられています。そのトークンが、やがて楔形文字の誕生に繋がりました。

経済活動を記録するという、広い意味での「簿記」は、文字よりも先に生まれていたのです。

時代は異なりますが、古代インカ帝国では「キープ」と呼ばれる紐が用いられていました。これは紐に作った結び目の位置や数で、経済的な数量を記録したものです。ご存知の通り、インカ帝国に文字はありませんでした。ここでもやはり、文字よりも先に広い意味での簿記が生まれていたことになります。

ヒトは分業するほど豊かになる生き物です。人口が増えて都市が生まれれば、当然に経済活動が広がり、記録したいという欲求が生まれるはずです。広い意味での簿記がかなり早い時代に生まれたのは不思議なことではないでしょう。このことを考えると、なおさら、簿記理論の完成が最近であることに疑問を覚えます。

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