「世界一幸せな国」ブータンを狙い始めた中国

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“世界一幸福な国”と呼ばれるブータン。秋篠宮家の長女である眞子さまが、5月31日から9日間の日程で公式訪問されたのは記憶に新しい。また、東日本大震災が起きたあとには、ブータン国王と王妃が来日されており、両国の交流は深い。


しかし、そのブータンの平和が、やがて中国によって侵されるかもしれない。


「2006年に、中国のチベット自治区と接するブータン北西部の領土へ人民解放軍が侵入し、ブータン政府の発表では、兵庫県とほぼ同じ約8000平方キロメートルが不法占拠されたままになっています。人民解放軍が南下した理由は、『金を払うから冬虫夏草(高値で取引される漢方薬)の採集と家畜用のヤクの狩猟をさせてほしい』というものでした。しかし、そのまま居座り続けたのです。日本のメディアはこのことを伝えず、ブータンのことを“幸福の国”としか言いません。このままでは、ブータンがウイグルやチベット、南モンゴルのようになってしまうのではと懸念されます」(国際ジャーナリスト)


 



■ さまざまな社会問題を抱えるブータン


1970年代に当時のブータン国王によって提唱された、GNH(国民総幸福)という国民の幸福度を測る尺度が国家運営の柱に据えられているブータンは、牧歌的で、不安やストレスとは無縁の“桃源郷”のような国というのが多くの日本人の抱くイメージだ。


「GNHに対して、ブータンの名目GDPは約20億ドル(2015年国際通貨基金データ)で、調査対象となっている189カ国中166位と世界最貧国のひとつでもあります。GDPが支配的な評価基準となっている国際社会で存在感を示すには、それ以外の尺度が必要だったのです。とはいえ2010年にブータン研究センター(現ブータン研究・GNH調査センター)が行った調査では、ブータン国民の幸福度は6.1(0を《とても不幸》、10を《とても幸福》とした11段階評価)でした。日本の6.6(2012年内閣府データ)と比較しても、突出して幸福と言えるわけではないのです」(同・ジャーナリスト)


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