【シゴトを知ろう】食品衛生監視員 ~番外編~

――日本の法律に詳しくない方へ指導をする際に心掛けていることはありますか?

審査や検査は日本の食品衛生法に基づいているのですが、近年の状況を踏まえて法律が改正される場合があります。改正に伴って検疫所で行う検査の方法や検査項目も変更しますので、輸入業者の方にはこうした指導の根拠となる部分を噛み砕いて説明するようにしています。その際には、改正の通知はどこで確認できるのか、改正にいたる背景や解釈も含め分かりやすく伝えるよう心掛けています。

他にも検査が必要な食品が届出されたときや、必要な検査についての相談があれば、同様の説明をしています。また、その後の輸入業者さんが取るべき対応についても、具体的な例をあげて理解しやすい指導を心がけています。

■アジア最大級の食品展示会では、輸入相談に行列ができた

――仕事の中で一番の思い出や達成感を感じたエピソードを教えてください。

食品衛生監視員になって4年目の頃、上司が輸入食品の相談役として大規模な食品展示会に派遣され、その補助をした経験がありました。その食品展示会は海外の食品を紹介することを目的としていて、多くの日本の食品業者が良い食材はないかと足を運んでいました。その規模はアジアの中でも最大級で、出展ブースは国内外の参加者を合わせると約4,000ブース、来場者は約85,000人もいました。

私は展示会場に設置された輸入相談用のブースで、輸入経験のない方からの輸入手続きに関する質問に答えていました。相談者の多くが「そもそも輸入をしてもいいのですか」「どうすれば輸入ができるんですか」といった初歩的な疑問を抱く方や、「自分の国では一般的に食べられているけど、日本で流通していない食品を輸入してもいいのでしょうか」といった相談をする外国人の方でした。こうした質問には、法律や届出の書き方を丁寧に説明する必要があるのですが、あまりにもたくさんの人が足を運んでくれたこともあって、ブースには行列ができてしまったのです。その様子を目にした私は、こんなに待たせてしまっていいのかなというプレッシャーを感じていたのですが、上司の手助けもあって、相談者に対して必要な手続きや書類の説明ができました。

普段とは異なる環境の中で説明をする緊張もありましたが、相談が終わったときに相談者から感謝の言葉をかけられて、大きな達成感を得られました。

国が違えば食品に使用する添加物も、製造方法も異なります。杉山さんのお話から、さまざまな側面から食品を監視することで食の安全が守られていると分かりました。

輸入食品に対して不安な気持ちを持つかもしれませんが、食品衛生監視員の役割を知っていると安心して食事ができそうですね。

【profile】横浜検疫所 食品監視課 杉山 彰啓
【取材協力】厚生労働省

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