農薬が効きづらい病害虫を撃退する「おとり植物」がスゴイ

農薬が効きづらい病害虫を撃退する「おとり植物」がスゴイ
根こぶ病に侵されたハクサイの根と株。
土の中にいて野菜を侵す病害虫がいます。それらは農薬を使っても防除が難しいのが現状ですが、農薬を用いず、「対抗植物」「おとり植物」「拮抗微生物」などを使って土の中の病害虫を防ぐ防除法が知られています。本稿ではその中から「おとり植物」をご紹介します。教えてくださるのは、園芸病害虫防除技術研究家で農学博士の根本久(ねもと・ひさし)さんです。

* * *

「おとり植物(トラップ植物)」とは、病原菌や害虫を集めたり、体内に取り込んだりするものの、そこでは病害虫が増殖できない植物で、これを利用します。
根こぶ病は、キャベツ、ブロッコリー、ハクサイなどのアブラナ科野菜に発生し、根にこぶを生じて生育が悪くなります。病原菌が根の中に侵入すると主根や側根の内部で増殖します。発病した根が腐ると胞子(休眠胞子)が大量に土の中に広がって次の感染源になり、土の中で10年近くも生き残ります。酸性土壌、低湿地や水はけの悪い畑で多発します。
根こぶ病対策には、エンバクの野生種や葉ダイコンなどのおとり植物を用いて防ぐ方法があります。根こぶ病菌に汚染された畑で、エンバクの野生種や根こぶ病に抵抗性のある葉ダイコンなどを栽培すると、土の中に留まっていた休眠胞子が活動を開始して活動性のある胞子(遊走子/ゆうそうし)となり、根毛に感染します。しかし、これらの植物体内では菌が増殖することができず、死滅します。エンバクの野生種や抵抗性のある葉ダイコンなどは根こぶ病に対するおとりとなり、土の中の胞子の密度が低下するため、次に栽培するアブラナ科野菜の根こぶ病の被害を軽減することができるのです。
これを利用し、アブラナ科野菜の輪作にエンバクの野生種や葉ダイコンなどを組み込んだ防除法が行われています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』より

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