佐村河内守という生きかた――両耳の聴覚を失いながらも続けた、“いのち”の作曲

佐村河内守という生きかた――両耳の聴覚を失いながらも続けた、“いのち”の作曲
佐村河内 守さん(C)写真提供/日本コロムビア
「現代のベートーヴェン」と米『TIME』誌により紹介された全聾の作曲家、佐村河内守(さむらごうち まもる/50歳)さんをご存じでしょうか。
フィギュアスケートの高橋大輔選手がソチ五輪日本代表に選出され話題を集めましたが、実は、彼がソチ五輪シーズンのショートプログラムで使用している「ヴァイオリンのためのソナチネ 嬰ハ短調」は佐村河内さんが作曲した曲です。

■「交響曲第1番―“HIROSHIMA”」への軌跡

4歳からピアノの先生の母の英才教育を受け、10歳でベートーヴェン、バッハなどのピアノ・ソナタを弾けるようになり、交響曲の作曲家になることを決意したという佐村河内さん。12歳のときには人生初となる、40分に及ぶ管弦楽作品を作曲したという天才です。
しかし、佐村河内さんが17歳のとき、人生を大きく狂わす出来事が起きました。路面電車の中で激痛に襲われ、意識を失い駅のホームに倒れ込みます。痛んだ場所は左目の奥、鼓膜に近いところ。その日以降、痛みを伴う発作が断続的に続き、診療所や大学病院など数々の医療機関を受診しますが「原因不明の偏頭痛」と診断され、まともな治療を受けられず、ついには24歳から左耳、翌年からは右耳の聴力低下が始まります。同時に、ひどい耳鳴りにも苦しめられるようになりました。
耳鼻咽喉科を受診し「突発性難聴」と診断されるも、医師からは「診察を受けるのが遅すぎる。治ることはないだろう」と告げられます。作曲家生命を絶たれる恐怖におびえながらも、補聴器を頼りにシンセサイザーを使って作曲を続けますが、30歳のときに左耳の聴力を完全に失うことに。しかし、佐村河内さんの“運命”はそれだけでは終わりません。35歳のときについには右耳の聴力も失ってしまいます。医療検査機関からは「感音性難聴による両耳全聾」「両耳鼓膜欠落」と診断されました。...続きを読む

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