
これまで2年間にわたり伝えられている情報を総合すると、ハリスムーア容疑者が窃盗を始めたのは8歳のときこと。父親は蒸発、母親はアルコール中毒という家庭環境が大きく災いしてか、幼なじみに「本当はいい奴」と言われながらも、犯罪に手を染めるようになった。そんな彼が全米の注目を集めたのは2年前の脱走以来、たびたび起こす事件の現場にいつも足跡を残していることに加え、あまりに大胆な方法で警察の目をかいくぐり逃げ回るためだ。
脱走3か月目には、出身地のカマーノ島で盗んだメルセデス・ベンツに乗っているところを警察が発見。警察とカーチェイスを繰り広げながらも逃走に成功し、潜伏していた森の中に逃げ込んだという。このときベンツに残されていたデジタルカメラには、森の中で自ら撮影したと思われる写真データが記録されており、これが「裸足の泥棒」を示す最も有名な写真となった。