
この作品を制作したのは、ギヨーム・レイモンドさんというスイスを拠点にしているアーティスト。彼は活動の一環として、ゲーム画面を人間で再現する「ゲームオーバープロジェクト」なるものを立ち上げている。レイモンドさんは、劇場などの座席に人を座らせ、配置を替えながら写真を撮影し、それを繋げたストップモーションアニメを制作。2006年には卓球をモチーフにしたゲーム「ポン」の動画を作り上げると、以後「スペースインベーダー」「ポールポジション」と、次々に懐かしの名作を人間で再現する作品を発表してきた。
そして、彼の名を一躍有名にしたのが2007年発表の4作目「テトリス」だ(「The Original Human TETRIS Performance by Guillaume Reymond」http://www.youtube.com/watch?v=G0LtUX_6IXY)。ローザンヌにある博物館で撮影したというこの作品では、色とりどりのシャツを着た人たちがさまざまなブロックの形になって登場。ゲームのBGMや効果音はそれまでの作品と同様に声真似を使い、ブロックが落ちるスピードや列が消える点滅なども忠実に再現している。この作品はYouTubeで賞を獲るなど大きな注目を集め、現在までに1,160万回以上の再生回数を記録するほど人気を呼んだ。