野外お笑いフェスとして、「夏の風物詩にしたい!」と2人が意気込むこのイベントに、東西から15組の人気芸人たちが集結。
場外エリアには、踊る前に腹ごしらえができるキッチンカーもスタンバイ。盛山晋太郎が考案した「バターコーンのせ熟成牛ハラミステーキ丼」や、リリー考案の「エビのせ焼きそば」など、見取り図考案のメニューも用意され、開場前から早めに来てお腹を満たす人も。射的や輪投げなどの縁日コーナーもあるところに、2人のこだわりを感じる。
すり鉢状になっている会場の中心には、盆踊りの櫓が建てられ、正面には巨大提灯が灯るメインステージ。スタンド指定席からアリーナエリアへは行き来自由で、席でライブを観る、食べ・飲みする、アリーナで踊る……それぞれの楽しみ方ができるのが「見取り盆踊り」だ。開場中は、見取り図オリジナルの「もりちゃん音頭」の振付け動画がモニターに映され、お客さんは練習しながら開演を待った。
カウントダウン後、スタンド上手から見取り図の2人が登場すると、大歓声が沸き起こる。「雨予報90%でしたが、みなさんのパワーのおかげで晴れました!」と叫び、スタンドを一周してお客さんとハイタッチ。
早々に会場のみんなで「もりちゃん音頭」を踊りたい、と盛山。メインステージから櫓に移動して、今日の出演者全員を呼び込む。スタンドの四方にある入口から一組ずつ出てくるサプライズ演出にお客さんは大興奮。
そして、さや香、天才ピアニスト、カベポスター、ニッポンの社長、ダブルアート、ジェラードン、ギャロップが漫才を披露したあとは、「連続チャレンジで石井ダンス」に挑戦。「見取り図2択クイズ」では、入場時に配られた赤青のうちわを使って、お客さんもクイズに参加、正解すると石井のキレキレダンスとスイッチを押すだけ(?)のDJケリー(ギャロップ・毛利)のDJプレイで会場を沸かせた。
コーナーの合間には、令和喜多みな実・河野が協賛企業の商品をPR。入場時にお客さんに配られた「明治ブルガリア フローズンヨーグルト」をステージ上で試食したり、「薬用BARTH中性重炭酸入浴剤」にまつわる大喜利をしたりと笑いを交えて、楽しく紹介した。
後半は、ダブルヒガシ、コットン、紅しょうが、ニューヨーク、セルライトスパ、ロングコートダディ、ツートライブが漫才で爆笑を起こし、大トリは見取り図が務めると、同メンバーが参加するコーナーへ。令和喜多みな実・河野も加わり、赤青チームに分かれて、「ハイタッチトゥーン」で対戦。各チームが客席に降りて、制限時間3分間でお客さんにハイタッチした数の多さで勝敗を決める。芸人と間近で触れ合えるコーナーにファンは大喜び。広い会場を激走するリリーが、盛山の実母を見つけるというハプニングもあった。
いよいよメインイベントとなる盆踊りの時間。見取り図の2人が櫓に移動すると、櫓のまわりにはお客さんがぎっしり。
スペシャルゲストの河内家菊水丸を櫓に呼び込むと大きな歓声が。菊水丸は「全国をまわってきましたが、こんなに涼しい櫓はじめてです!」と、好天に恵まれたことを喜んだ。まずは、菊水丸がふたりの経歴を歌詞にした河内音頭「見取り図物語」を披露。祝い打ちの和太鼓で景気づけると、櫓のまわりにお客さんの手拍子が鳴り響く。15分にわたる大作で見取り図の歴史が語られた。
続いては、芸人も大集合して、バンドの生演奏とともに、ボブマーリーの名曲をアレンジしたレゲエ風…など趣向を凝らした河内音頭を楽しむ。メインステージでは、ギャロップ・林を櫓にみたててぐるぐる回ったり、石井がキレキレの盆踊りを披露したり、ジェラードン・かみちぃがエアギターを披露したりとボケ放題、やりたい放題。
そして、菊水丸師匠のコーラスを従えた盛山の生歌による「もりちゃん音頭」でフィナーレへ。みんなで残り少ない夏を惜しむかのように踊り、大団円となった。「“もりちゃん音頭”楽しいですね。
終演後、見取り図が囲み会見に応じ、「やってみてわかりました!盆踊りとお笑いの相性は100%!」と、興奮さめやらぬリリー。最後の盆踊り50分で7000kcal消費したという盛山も、汗だくでやりきった表情だ。
人前で初披露となった「もりちゃん音頭」については、「急遽、菊水丸師匠がコーラスをしてくださることになって、めちゃくちゃ緊張しました。絶対に音程やリズムを狂わしたらあかんと思って。こんな豪華なコーラスないですよ!」と心境を明かした盛山。師匠作の「見取り図物語」を聴いて、「自分の人生が盆踊りになると思わなかった」とリリーも感慨深げだ。
浴衣を着て参加してくれたお客さんに対し、リリーは「良いお客さんたちに愛してもらっている」と噛みしめ、「僕たちが楽しんでいることを一緒に楽しんでくれるのがすごくうれしい。感動しましたね」と笑顔。盛山も「この時期に浴衣を着るのは、億劫だったと思うんですけど。振付を覚えて、浴衣で一緒に踊ってくれてうれしかったです」とお客さんへの感謝を語った。
今年の大成功を受け、「夏の恒例行事にしたいです。できれば本当のお盆にやりたいです!」と意気込む盛山。「来年は、ぜひ記者のみなさんも浴衣で来てください!」と自信たっぷりに報道陣にすすめる一幕もあり、手ごたえを感じた様子だった。