
アメリカ・ロサンゼルスで2011年7月1日から4日(現地時間)までの間、北米最大級のアニメフェスティバル「Anime Expo」が開催されている。同フェスティバルでは、バーチャルシンガー・初音ミクの海外初ライブも行われる予定だ。
ボーカロイド「初音ミク」を販売するクリプトン・フューチャー・メディア株式会社の伊藤博之代表取締役とVOCALOID製品企画・制作責任者の佐々木渉氏は、初音ミクの海外初ライブ開催を直前に控え、現地でジェイムス・スパーン氏のインタビューに応じた。伊藤氏は、初音ミクの海外展開について「どちらかというとアジア向けのコンテンツで、アメリカで流行るのは難しい」とした一方で、「世界をつなげる『ノリ』みたいなものに初音ミクがなっていければいい」との期待の思いも明かした。
以下、インタビューの一部を書き起こして紹介する。
ジェイムス・スパーン氏(以下、ジェイムス氏): 今回のAnime Expoにあわせて、初音ミクが初めて大々的に海外に進出するということで、その経緯を教えてください。
伊藤博之代表取締役(以下、伊藤氏): 初音ミクという、実在しないキャラクターがソフトとしてあって、その曲が何万曲とユーザーによって作られています。前からそれをコンサートにできると良いと思っていたのですが、本人がいないのでなかなか実現できませんでした。
初音ミクの映像を映したライブが2009年の8月31日に日本で実験的におこなわれ、それを受けて2010年3月9日にZepp Tokyoで2500人キャパでの大規模なライブが実現しました。その映像がネットを通じて世界に配信され、その評判をみて世界中からライブをしてほしいというリクエストを受けることになったんです。