見限られる馬英九と習近平、米台「国交」回復が始まった

「広大な太平洋には米中2大国を収容する、十分なスペースがある」──。

 中国の習近平(シー・チンピン)国家主席は何回もアメリカに語り掛けている。あたかも太平洋には米中2国しかないような厚顔無恥な言い方に、世界はあきれ顔だ。

 なかでも、中華民国台湾は強い危機感を抱いている。孤島を拠点とする弱小政権が、南シナ海と東シナ海の怒濤に埋没しないよう懸命に世界にアピールしている。日米ともフィリピンやベトナムとの関係構築には熱心なようだが、台湾の存在を忘れてはいけない。

 台湾は対岸の中国福建省からのミサイル攻撃の危険にさらされているだけではない。何よりも馬英九(マー・インチウ)総統の対中融和政策が国家そのものを存亡の危機に自ら追い込んでいる。「内部から腐っている」と台湾人が表現する国民党政権は、現状維持よりも「平和的統一」に傾斜している。馬の統帥下で、軍上層部が中国のスパイに情報を漏洩するスキャンダルは後を絶たない。有識者と野党民進党が繰り返し警鐘を鳴らしても反応の鈍い現政権を見限るようなシグナルが最近、アメリカから送られている。台湾軍との直接的な連携強化と、民進党党首の訪米時の対応がそれを物語っている。

遅ればせながらのリバランス

 最初の出来事は4月初めに起こった。米海軍のFA18戦闘攻撃機2機が、台湾南部の台南空港に緊急着陸。沖縄からフィリピン方面へ向かう途中に異常が発生したため、やむを得ぬ措置だった、と米国在台協会は説明する。既に北京当局が南シナ海の南沙諸島で岩礁の埋め立て工事、「砂の万里の長城」の建設に着手していた頃。台湾空軍が管理する軍民共用空港への「不時着」は偶然とは言い難い。

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