日本人の知的好奇心は20歳ですでに老いている

 子どもの学力の国際比較はよく目にするが、成人の学力ではどうだろうか。世界各国と比較して、日本はどのくらいの位置にあるのだろうか。

 OECDは、子どもだけでなく成人を対象とした学力調査も実施している。国際成人力調査(PIAAC)で、各国の16~65歳を対象に、読解力、数的思考力、ITを活用した問題解決能力を調査している。

 2012年の同調査で、日本の平均得点は軒並みトップとなり、「大人の学力世界一」という見出しが新聞に躍った。一見すると喜ばしい結果だが、別の側面からは日本が抱える深刻な問題が見えてくる。

 それは「新しいことを学ぶのが好き」という、知的好奇心だ。変化の激しい現代社会では、新しいことを絶えず学ばなければならない。そのためには、学び続ける意欲が必要だ。この点の比較をしてみよう。横軸に知的好奇心、縦軸に学力(国際差の大きい数的思考力)を取った座標上に、調査対象の21カ国を配置すると<図1>のようになる。

 日本は数学の学力はトップだが、知的好奇心は韓国に次いで低い。図表左上の、各国から外れたところに位置している。対極の右下には、米仏と南欧のイタリア、スペインが位置している。こうした国々では、現時点の学力は(相対的に)低いものの、知的好奇心がギラギラみなぎっている。

 10年後の未来のことなど誰にもわからない。近い将来、インターネットをも凌駕する新たなテクノロジーが出現するかもしれない。そんな時代に、躍進の可能性を秘めているのは、日本なのかそれともこうした知的好奇心の高い国々なのか。

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