【写真特集】スイス軍の元要塞を生きた遺産に

<90年代以降、スイスでは第2次大戦中に建設された塹壕などの施設の削減が始まり、ホテルや博物館、データセンターといった新たな姿に生まれ変わっている>

 1泊200ドルのスイスの高級ホテルに泊まるなら、部屋からはアルプスの山々か湖の眺望を期待したいところ。だがラ・クラウストラに滞在する客が通されるのは、「眺めのない部屋」だ。

 ゴッタルド峠にあるこの4つ星ホテルでは、全17の客室はごつごつした岩壁に最低限の内装が施されているだけ。ここで宿泊客はほかにはない体験ができる。かつてスイス軍の塹壕だった場所で一晩を過ごせるのだ。

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 ラ・クラウストラだけではない。スイスでは今、元塹壕や武器庫が次々と新しい姿に生まれ変わっている。歴史博物館や堅牢なデータセンターに姿を変えたものもあれば、キノコ農園やチーズ工場になったものもある。

 第二次大戦中、スイスは国中に約8000の塹壕を張り巡らせた。枢軸国に囲まれた永世中立国が侵略を避けるには、何より強力な要塞が必要だった。だが情勢の変化で脅威は低下し、維持費はかさむ一方。軍は90年代から塹壕の削減を始めた。

 軍の防御施設に加えて、冷戦期には数多くの一般家庭に核戦争に備えたシェルターが設置された。これらも現在では物置やワインセラーなどとして、上手に有効活用されている。

ゴッタルド峠の山中にあるラ・クラウストラは塹壕の外観を残している

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