先週21日に党大会で「指名受諾演説」を行って、正式に大統領選における共和党の統一候補となったトランプですが、いよいよ本選というこの段階になってもその「暴言」は止まりません。
トランプは選挙戦の初期から「イスラム教徒の入国禁止」とか「不法移民の強制送還」などと言い続けてきたわけですし、また日本に関しては「貿易の不均衡を是正する」とか「駐留米軍の経費を100%負担しないなら撤退する」「米軍撤退の場合には核武装を認める」「TPPは撤廃」などとも言ってきました。
何が問題かというと、こうした「暴言」は比喩であったりファンタジーであったり、要するに非現実的なのですが、「暴言の持つ虚構性」と「現実」の間を埋める気配がまったくないことにあります。それどころか、ここへきて「暴言」が加速している印象すら受けます。特に軍事外交の微妙な問題について、立て続けに問題発言をしているからです。
まず21日付のニューヨーク・タイムズに掲載された独占インタビューですが、特に「バルト三国にロシアが侵攻しても自動的に反撃しない」という部分は、どうしても見過ごすことはできません。