トランプ、NATO東欧の防衛義務を軽視

 先日まで米共和党の党大会が開かれていたオハイオ州クリーブランドの屋内競技場「クイッケンローンズアリーナ」の外には、音楽が流れ、ビールやクリーブランドスタイルのピエロギを売るスタンドが並ぶ広場がある。ピエロギは、もともとはポーランドやウクライナで食される、タマネギとキルバサ(ソーセージ)を詰めた美味しいダンプリングだ。

 オハイオ州でピエロギが売られているのは、東ヨーロッパ系アメリカ人が多く暮らしているからだ。オハイオ州パーマにはウクライナ系住民が多いウクレイニアンビレッジという地区があり、選挙に出ているオハイオ州の政治家なら必ず足を運ぶべき場所となっている。

目の前の有権者が見えないのか

 オハイオ州に住むポーランド系アメリカ人は約43万3016人、チェコ系は49万1325人、スロバキア系は15万7125人、ウクライナ系は4万7228人、リトアニア系は2万3970人。

 ドナルド・トランプは、『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューにおいて、これらの国々に対してロシアが攻撃を仕掛けた場合、NATO憲章の定めるところにより、防衛に駆けつけるかと問われた。この質問は、トランプが共和党の政策綱領を変更し、NATO加盟国であるウクライナへの防衛兵器の提供を止めると提案したから行われた。この動きは、大統領選の勝敗のカギを握る激戦区オハイオ州で暮らす約120万人の有権者に警鐘を鳴らすものだった。

【参考記事】ウクライナ危機で問われるNATOの意味

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2016年7月26日の国際総合記事

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