シロクマに包囲され逃げられないロシア観測隊、番犬犠牲に

 ロシアの気象観測隊が、北極海上でホッキョクグマに包囲され身動きが取れなくなっている。ロシア政府が緊急に救援物資を届ける準備に入ったと、ロシア国営のイタル・タス通信が伝えた。

 ロシア北部のカラ海に浮かぶトロイノイ島で気象観測をしていた専門家5人は、10頭ほどのホッキョクグマに観測基地を包囲され、威嚇して追い払うこともできなくなったと、観測隊の一人がイタル・タス通信の取材に語った。ロシアでは法律でホッキョクグマを殺すことを禁止しているため、観測隊は照明弾かゴム弾しか武器を持っていない。照明弾はすでに底を突き、番犬も一匹がクマに襲われて殺された。

雌が窓の下に

「土曜日から、雌のホッキョクグマが観測施設の窓の下で寝るようになった」とヴァディム・プロトニコフ団長は言う。常時少なくとも4頭のクマがいるのを建物の中から確認できるという。「基地から出ることもできないため、予定していた海水温度測定なども中断している」

【参考記事】シロクマ危機だけで北極を語るな

 同基地を管轄する国立観測ネットワークのヴァシリー・シェフチェンコ所長は、観測隊と連絡を取り合いながら、救援物資を届ける準備を進めていると語った。

「基地内にいる観測隊には、警戒を怠らず、建物の外に出ず、観測はできる範囲に限るよう注意した」

 ロシア政府がクマを追い払うために提供する装備には、照明弾の他に起爆装置や番犬などが検討されているという。緊急物資が基地に届くまでには約1カ月かかる見込みだ。

デイミアン・シャルコフ

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