「人間の性フェロモン」候補2物質、効果がないことが明らかに:豪研究

人間の性的な興奮を誘発する化学物質、いわゆる「ヒトの性フェロモン」と目されてきた2種類の物質が、実際にはそうした効果がないことが、オーストラリアの研究者らによる調査で明らかになった。

アンドロスタディエノンとエストラテトラエノール

西オーストラリア大学の研究チームが英国王立協会のオープンアクセス誌『Royal Society Open Science』に論文を発表し、『エコノミスト』などが報じている。

動物界では、性フェロモンをはじめとするさまざまなフェロモンの存在が確認されており、害虫の性フェロモンを合成して害虫防除に利用する研究なども進んでいる(参照:岐阜大学応用生物科学部「性フェロモンとその防除への応用」)。

一方、人間の性フェロモンはこれまで科学的に同定されていない。しかし長年の研究から、男性の汗と精液に含まれるアンドロスタディエノン(AND)と、女性の尿に含まれるエストラテトラエノール(EST)という2種類の化学物質が、性フェロモンの有力候補と見なされてきた。実際、これらの化学物質を含む香水が「フェロモン香水」として市販されている。

【参考記事】「脳に作用するバイアグラ」が開発? 英研究者が効果を確認

西オーストラリア大の調査

西オーストラリア大学動物生物学部のリー・シモンズ教授らは、異性愛者の白人94人(男性43人、女性51人)を対象に、ANDとESTを用いた実験を実施。この実験では、被験者にも試験者にも実験の仕組みを知らせない「二重盲検法」という手法が採用された。

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