アメリカを捨てるインド移民

       
<懸命に米企業で働いても永住権の取れない在米インド人。トランプの就労ビザ制度厳格化で人材の流出が深刻化する>

やっとアメリカで暮らしていけるめどが立った。サミール・サヘイがそう思ったのは05年のことだ。インドから渡米して2年、MBAを取得し、オレゴン州の医療関連会社に就職が決まり、会社がグリーンカード(永住権)申請のスポンサーになってくれた。うれしかった。

以来12年、サヘイは50歳になったが、今も同じ会社で同じ仕事をしている。永住権も取得できていない。政府のお役所仕事のせいで、いまだに順番待ちを強いられている。こんな状況ではキャリアを積み重ねることもできない。職場を移ったら、また一から申請し直さねばならないからだ。

「自分の夢を犠牲にして家族を支えてきたのに」とサヘイは言う。「永住権があれば私は転職し、昇進し、もっと多くのことができたはずだ。でも取得できないから、現実は12年前と少しも変わっていない」

こうした複雑怪奇で矛盾に満ちた移民政策は何十年もの間、インドからの移民を苦しめてきた。それでもアメリカ移住の夢を追う人は絶えなかった。しかし今、多くのインド人がアメリカを見捨てようとしている。

6月にはインドのナレンドラ・モディ首相が訪米し、ドナルド・トランプ大統領と和やかに会談を行ったが、アメリカ在住インド人の恒久的な法的地位はトランプ政権の下でますます不確実になっている。

1月の大統領就任以来、トランプは「イスラム教徒の入国停止」や「就労ビザ取得要件の見直し」を大統領令で打ち出してきた。トランプのアメリカは自分たちを歓迎していないと、多くの外国人が感じている。

あわせて読みたい

ニューズウィークの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース
「アメリカを捨てるインド移民」の みんなの反応 5
  • 匿名さん 通報

    インドに帰ればいい。

    2
  • 匿名さん 通報

    インドの方がよほどチャンスがある。

    2
  • 匿名さん 通報

    まず移民ありきの人生っておかしくないか。

    1
  • 匿名さん 通報

    インドの発展に貢献すればいいのに。

    1
  • 匿名さん 通報

    劇的に発展するインドを見守ればいいのに国民として。

    1
この記事にコメントする

国際総合ニュースアクセスランキング

国際総合ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る
2017年10月23日の国際総合記事

キーワード一覧

このカテゴリーについて

世界の経済情報、政治、外交、宗教や事件など世界中の情報をお届け中。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。