新チャイナ・セブンはマジック――絶妙な距離感

胡錦濤が国家主席になったあと、共青団の中で若い人材を探していたとき、趙楽際を発掘。中央に起用したいと思ったが、なんと趙楽際の青海訛りがあまりに強すぎて言葉が聞き取れない。これでは中央で仕事をする際、支障をきたすだろうと懸念し、まずは訛りが近い陝西省の書記に任命し、その間に標準語に改めるよう要求した。胡錦濤から趙楽際の推薦を受けた習近平は、むしろ父親の陝西省訛りに近い趙楽際の訛りが気に入り、2012年の第18回党大会で中共中央政治局委員に抜擢した。趙楽際を発掘したのは胡錦濤で、趙楽際は誰にも媚びない中立である。このたび中共中央紀律検査委員会の書記に抜擢されたのは適材適所。しかし趙楽際を「習近平の腹心」と位置付けるのは適切ではない。趙楽際の訛りエピソードなどに関しては『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』p.203~205で触れた。

●党内序列ナンバー7:韓正(かん・せい)(63歳)

1954年4月、浙江省生まれ。華東師範大学(上海市)を卒業してからずっと上海を出たことがなく、このたびの一中全会まで上海市にいて上海市書記を務めていた。江沢民の腹心。韓正が新チャイナ・セブン入りしたのは、習近平が党規約に「習近平思想」を明記することに対する江沢民と習近平の間のバーター取引であったとみなすのが妥当。

絶妙なバランス

このように、新チャイナ・セブンは、栗戦書を除いて、ただの一人も「習近平の腹心」と解釈できる者はいない。上述した派閥傾向の結果を習近平や李克強も含めて列挙するなら以下のようになる。

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