平昌五輪による南北和解などない

<「平和の祭典」オリンピックが国家の関係改善に貢献したことは皆無。今大会後も北朝鮮危機は悪化するばかりだ>

2月9~25日に韓国で開催されるピョンチャン(平昌)冬季オリンピックが近づくなか、韓国と北朝鮮は突如、2年ぶりに高官級協議を再開した。金正恩(キム・ジョンウン)政権は北朝鮮代表団の五輪参加を表明。さらに両国は、開会式で朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げて合同入場することでも合意したという。

こうした姿勢は、近代オリンピックの創設者であるフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵が提唱した理念にぴったりと当てはまる。彼はオリンピックが世界平和と国際親善に貢献できるだろうと考えた。

だが実際のオリンピックの歴史を振り返ってみれば、今回の南北関係改善と和解の約束もまた、空虚なものに終わる可能性が高そうだ。いつの時代も参加国は、このオリンピックという大会を、国際社会に自国の強固な主権を見せつけるための完璧な舞台だと見なしてきた。

オリンピックの壮大な理念と、しばしば残念な結果に終わる現実との間の食い違いは、1896年にギリシャのアテネで行われた近代オリンピックの第1回大会から既に明白だった。当時、ギリシャと対立していたトルコは同大会に参加せず、独仏戦争の傷が癒えずにいたフランスはドイツの出場を阻もうとした。

そもそもクーベルタンの描いた近代オリンピックは、古代ギリシャのスポーツの祭典をモデルにしたもの。ギリシャの全都市国家がこの祭典の前後は戦争を休止したことに感銘を受けたとされる。

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