ASAPSはこれまで耳鼻咽喉科医と皮膚科医も調査対象に含めていたが、今回の調査では対象を有資格の美容外科医に限定し、291人の医師の回答を集計して報告書をまとめた。
性器の悩みも話せる
美容整形のニーズの高まりについて、本誌はASAPSのクライド・イシイ会長に話を聞いた。
「いろいろな理由で処置を希望する患者が増えている。年齢差別がある職場で実力を認められたいとか、充実した気力体力に相応しい外見にしたい、あるいは単純に自分に自信を持ちたいといった理由だ」
ラビアプラスティーの爆発的増加について、美容外科医のジェニファー・ウォルデンは、人々の意識の変化が背景にあると本誌に語った。
「性器の外科手術や非外科的処置を望む人が増えたのは、ここ数年で性についての意識が大きく変わったからだ」
「小陰唇の肥大や妊娠後の膣の緩みなどによる性器の機能上や見た目の悩みを、女性たちも恥ずかしがらずに医師に相談できるようになってきた。医療技術も進歩して、メスを入れずに改善できるケースも増えた」
ミリ単位の微調整
性生活の充実も、医療が目指す健康的な生活の一部と考えられるようになったことも、ラビアプラスティーが社会的に受け入れられるようになった一因だと、ウォルデンは言う。
一方、ポルノやソーシャルメディアの影響で、性器の形状を過度に気にする女性が増えたことを懸念する専門家もいる。2017年にイギリスの医師がBBCニュースに語った事例では、11歳の少女が自分の「性器の形がおかしい」と訴えてきたこともあったという。