中国、北朝鮮を「中国式改革開放」へ誘導──「核凍結」の裏で

北朝鮮が核凍結などを宣言したことに関し、中国は自国が説得し続けてきた対話路線と改革開放路線の結実と礼賛している。改革開放へと誘導してきた中国の歩みから、今後の中朝関係と北朝鮮のゆくえを考察する。

核凍結とミサイル発射中止を宣言した北朝鮮

金正恩委員長は4月20日に開催された朝鮮労働党中央委員会総会で、「いかなる核実験も、中長距離および大陸間弾道ミサイルの発射も必要なくなった」と述べ、21日から核実験と弾道ミサイルの発射を中止すると宣言した。北部にある核実験場もその使命を終えたとのこと。

ただし、「核の威嚇や挑発がない限り、核兵器を絶対に使用しない」という条件を付けており、暗に「米韓の出方次第だ」と、南北首脳会談、特に米朝首脳会談への牽制もしている形だ。

それに対して中国は

中国では、中国共産党の機関紙「人民日報」をはじめ中央テレビ局CCTVなど多くの党および政府のメディアが一斉に金正恩の決断を礼賛し、さまざまな特集を組んでいる。

中国は早くから一貫して対話路線と改革開放路線を北朝鮮に要求してきただけに、ようやく中国の主張が実り始めたと、自画自賛しながら金正恩の決断を讃えている。

中国が北朝鮮の言動に危機感を覚え、6者会談(6ヵ国協議、6ヵ国会談、6者会合とも)に金正日(キム・ジョンイル)総書記(総書記は多数ある肩書の一つ。以下すべて敬称略)を誘い込むために動き始めたのは2003年3月だ。胡錦濤は2003年3月の全人代(全国人民代表大会)で国家主席に選ばれると直ちに、「北朝鮮核危機対応小組」を結成して、胡錦濤自らが組長に就任し、第二次北朝鮮核危機に対応すべく、6者会談の基本枠組みの構築に着手した。
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