米朝が繰り返す悲劇の歴史、忘れられた「ベトナム1968」

<韓国はベトナム人を虐殺し西側はチェコを見捨てた――50年前の呪縛が今度は北朝鮮国民に向けられるのか>

最近、東南アジアで最も脚光を浴びた国は、6月に米朝首脳会談があったシンガポールだろう。ただ、「2018年のシンガポール」が世界史的事件になるかどうかは未知数だが。

世界史的な観点から思い起こすべきは、むしろ半世紀前の「1968年のベトナム」だ。この頃ピークに達したベトナム戦争は同時代の世界を揺るがし、世界の至る所に爪痕を残した。

そしてこの戦争に直面した各国で「叙事詩」が紡がれた。ベトナムから遠く離れたモンゴルにさえ興味深い話が残っている。

北ベトナムが南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)を攻めていたある日のこと。北ベトナムの拠点となった郊外の高級別荘地をモンゴルから来た著名な詩人が訪れた。北の幹部と散歩中、一頭の馬が敷地に入ろうといなないた。詩人はモンゴル高原の馬だと気付いた。馬は詩人の声を聞き、匂いを嗅ぎつけて近づいてきたらしい。涙を流し「再会」を喜び合った。

別の話もある。ベトナムで従軍していたモンゴル馬が役目を終え、北上して故郷を目指した。長江や黄河、無数の山脈と広大な田畑を乗り越えた。中国では危うく住民に食べられそうになったが、無事モンゴルに帰還。臀部には飼い主である遊牧民の焼き印が残っていた。

英雄的なゲリラ闘争の年

ユーラシアの遊牧世界には古くから「旅する馬の物語」が多く伝わる。先の2つの話は、世界史における「68年のベトナム」を目撃したモンゴル版の叙事詩だ。社会主義国だったモンゴルはソ連の指示によりベトナム戦争を支持。遊牧民が供出した馬はインドシナのジャングルで大砲などの物資を運んでいた。

あわせて読みたい

ニューズウィークの記事をもっと見る 2018年7月14日の国際総合記事
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

国際総合ニュースアクセスランキング

国際総合ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

海外の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

世界の経済情報、政治、外交、宗教や事件など世界中の情報をお届け中。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら