アルゼンチンは過剰反応で通貨危機を悪化させている

<相次ぐ利上げとIMFへの支援申請――トルコほど深刻ではないはずのアルゼンチンで政府の動揺が本物の危機を招く>

アルゼンチン中央銀行は8月30日、政策金利を15%引き上げ、年60%に設定したことを受けて、世界中の投資家がアルゼンチンがまた債務危機に陥るのではないかと不安に駆られている。アルゼンチンでは膨れ上がる対外債務を背景に、景気悪化と通貨ペソの下落、インフレの悪循環が続いている。

前日には、国際通貨基金(IMF)に500億ドルの金融支援の前倒しを要請した。通貨インフレ抑制が目的だが、ペソの下落は止まらず、過去最安値を大幅に更新した。今年のインフレ率はすでに25%に達している。

アルゼンチンやトルコといった新興国に経済危機が迫る今、世界の多くの投資家は恐怖に駆られて新興国市場から資金を引き上げている。しかし専門家は、アルゼンチンの場合、投資家が先走り過ぎて事態を悪化させていると指摘する。

「アルゼンチンがトルコのようになりそうだという不安がある。統計上の問題は似ているし、対外的な脆弱性も似ている。アルゼンチンは今年、数カ月で急激に経済が後退する『リセッション(景気後退)』を迎えるかもしれない。しかし私は、投資家は悲観的過ぎると考えている」と、米シンクタンクのピーターソン国際問題研究所の上級フェロー、モニカ・デボルは本誌の取材に語った。

アルゼンチンはトルコとは違う

「トルコとアルゼンチンは大きく異なる。トルコの債務はドル建てで、外貨準備の後ろ盾が必要だが、トルコは十分な外貨準備を持っていない。トルコには債務不履行(デフォルト)の兆しが見えている。一方アルゼンチンには十分な外貨準備がある。人々は先走り過ぎている」

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