北方領土をめぐって交錯する日本とロシアの思惑

<領土返還を最優先課題に掲げる安倍の本音と、突然の平和条約提案で揺さぶるプーチンの真意>

7月31日にロシアの首都モスクワで日ロ両国の外務・防衛担当閣僚会議(「2プラス2」)が開催された。13年11月の第1回の後、ロシアによるクリミア併合とウクライナ東部の内戦への介入を受けて中断。昨年3月に2回目が行われ、今回がようやく3回目だ。

日本はロシアとの関係改善を目指し、長年領有権を争っている北方領土問題を解決する機会を探ってきた。さらに、ロシアと中国が戦略的関係を深めていることを牽制している。

しかし、G7(主要7カ国)は14年3月に、クリミアを武力併合したロシアをG8から除外することで合意。日本も対ロ制裁に参加せざるを得なかった。これを受けて、ロシアは領土問題の解決を模索する日本に冷や水を浴びせた。

9月10日に安倍晋三首相とウラジーミル・プーチン大統領は22回目となる日ロ首脳会談に臨んだ。しかし、5月に行われた21回目と同様に具体的な議論や進展はほとんどなかった。北方四島の共同経済活動の実現に向けたロードマップで合意した程度だ。

日本としては、ロシアとの戦略的関係を強化することを、欧米諸国がどのように受け止めるかも意識しなければならない。世界各地で民主主義を脅かすロシアの振る舞いに欧米諸国が動揺している最中に、外交的に孤立しているロシアと接近しようというのだ。

オバマ前米政権時代は特に、日米関係との絡みで日本は難しい立場にあった。オバマ政権は、ロシアが16年の米大統領選挙に介入した疑惑が浮上する前から、ウクライナにおけるロシアの振る舞いに激怒していた。

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「北方領土をめぐって交錯する日本とロシアの思惑」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    ロシアは18世紀にアイヌと戦争して千島列島を征服した歴史を根拠に北方領土占領を【開放】と謳ったが、現地のアイヌは戦後ロシア人と同化させられ民族消滅した。

    0
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