米朝核交渉を頓挫させる、北朝鮮のある「誤解」

<「米軍が韓国に核を隠している」という懸念を払拭して、米朝間の信頼構築を優先すべきだが>

私の質問に、韓国の政府高官は一瞬、沈黙した。米朝の協議が暗礁に乗り上げていた18年12月後半、朝鮮半島の「非核化」が具体的に何を指すのかという単刀直入な問いをぶつけたときのことだ。

この問いこそ、18年6月のシンガポールでの歴史的な米朝首脳会談で始まった核交渉の中核だ。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の側近であるこの高官は深いため息をついて言った。「一致した見解はない。韓国とアメリカの間にも、北朝鮮とアメリカの間にも。そして率直に言えば韓国政府内部にさえも」

一時は雪解けムードが漂った米朝関係が再び冷え込んでしまったように見える最大の理由はそこにある。

ドナルド・トランプ米大統領は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との首脳会談後、北朝鮮の核問題は「おおむね解決された」と宣言した。だが交渉は行き詰まり、北朝鮮は11月に予定されていたマイク・ポンペオ米国務長官と金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党中央委員会副委員長の協議をキャンセル。約1カ月後の12月10日にアメリカが制裁強化に踏み切ると、北朝鮮は交渉を「永遠」に阻止する「最大の計算違い」になり得ると警告した。

トランプが大々的にアピールした米朝の関係改善に懐疑的だった人々にとっては、米朝交渉の行き詰まりはまさに予想どおりの展開だ。非核化への道はトランプ政権が公言するよりはるかに複雑なものだ。

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「米朝核交渉を頓挫させる、北朝鮮のある「誤解」」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    阿呆、悪意ある意図的なことしかせんよ、あの豚共は。

    0
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