平成の日本:「新しい不平等」の受け入れと、無関心の仮面の下に見たもの

<私が追い掛けた平成の日本は、昭和の神話が崩壊して変革が押し寄せた時代。そして私は今、日本の未来に困惑している――元本誌アメリカ人記者の述懐>

※ニューズウィーク日本版SPECIAL ISSUE 「ニューズウィークが見た『平成』1989-2019」が好評発売中。平成の天皇像、オウム真理教と日本の病巣、ダイアナと雅子妃の本当の違い、崩れゆく大蔵支配の構図、相撲に見るニッポン、世界が伝えたコイズミ、ジャパン・アズ・ナンバースリー、東日本大震災と日本人の行方、宮崎駿が世界に残した遺産......。世界はこの国をどう報じてきたか。31年間の膨大な記事から厳選した、時代を超えて読み継がれる「平成ニッポン」の総集編です。
(この記事は「ニューズウィークが見た『平成』1989-2019」収録の書き下ろしコラムの1本)

◇ ◇ ◇

私がニューズウィーク日本版の記者になったのは1990 年(平成2年)1月のこと。80 年代半ば(つまり昭和の終わり)にも米ニューズウィークの東京支局の記者として、アメリカの読者に向けてバブルに沸く日本の記事を書いていたが、今度は日本版編集部のアメリカ人記者として、「外側から内側を見る」ことになったわけだ。

当時、日本版のオフィスは東京・麹町近くのたばこくさいビルの一角にあった。私たちはバブル末期の狂乱と、平成と呼ばれた日本の変革の時代を記録した。

1993年には、皇太子と現在の雅子妃の婚約に関する私のコラムが日本の読者をいら立たせた。輝かしいキャリアを捨てて困難な環境に飛び込むことは、彼女にとって厳しい選択だっただろうと、当たり前のことを書いたのだが。
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