寒い日に食べたくなる「おでん」。絶対に欠かせない具材といったら大根ですよね。
でも、芯まで味染み染みにするには結構な時間がかかるし、大根に合わせると他の具材が煮過ぎちゃうなど、結構難しい…。今回はその難題を解決すべく、NHKの番組『あさイチ』で料理研究家の前田量子さんが披露していた”調理科学”なる方法を試してみます。半分の時間で味染み染みはホントに叶うのか、さっそくスタート!

【画像を見る】おでんの大根が通常の半分の時間で味染み染みに!

大根を科学で調理!その方法とは!

【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
材料


【材料】
大根…約600g
市販のおでんの素(顆粒タイプ)…1袋
水…1L

【作り方】
1. 大根は約3cm厚さの輪切りにして厚めに皮をむき、深さ1cmほど十字に隠し包丁を入れる。裏面は45度ずらして十字の隠し包丁を入れる。

【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
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【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
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同じところに隠し包丁を入れると割れやすくなるため、裏面は必ず45度ずらして入れます。

2. 大根を耐熱皿に並べ重さを量り、大根の重量とほぼ同じ分量で切りのいい数字になるまで、水を加える。

※筆者の場合は大根が約600gでしたので、600gちょうどになるまで水を加えました。

3. おでんの素を粉のまま隠し包丁を入れた場所にかけ、ぬらした不織布の紙タオルをかけてラップをし、大根の重量100gに対して600Wの電子レンジで2分間加熱する。
※筆者の場合は12分間加熱しました。
※紙タオルは電子レンジ対応のものを使用してください。

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【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
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4. 鍋に2の残りの水を入れて、沸かしておく。

5. 4に3の大根、水、紙タオルを入れて全て入れ、弱めの中火で10分間煮る。


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紙タオルにもおでんの素が染み込んでいるので一緒に入れます。

6. 紙タオルを取り出し、ふたをして火を消して5分間おく。

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7.できあがった大根とつゆに、お好みの具材(分量外)を入れ、煮込んだら完成。

【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
完成


【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
大根


まずは大根の硬さなどチェックしてみると…お箸に少しの力しか入れていませんが、大根がホロホロっとカットできます。
大根の中心まです~っと柔らかくなっているのが分かります。

【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
断面


大根を一口食べてみると…、ほとんど噛まなくてもいいくらいやわらかくって、口の中で溶けるような感覚です。
味も芯までしっかり染み染みに染み込んでいます♪

なんておいしい大根!!!
お店で出てくるような大根の味なんです!
期待以上のおいしさにびっくりしてしまいました。大根が主役のおでんになりました!

【調理の科学】「おでんの大根」が通常の“半分の時間”で味染み染みになる方法!【煮込みの裏ワザ】
他の具材


いつも大根と合わせて煮込むと他の具材が煮くずれしがちだったのですが、今回はそんなこともなくちょうどよい煮込み加減にできました!これにはあっぱれですね!

こんなにも味がしみしみな大根ができたのは訳があるそうです。大根を電子レンジで加熱すると、細胞壁が壊れて直接かけられた粉の成分がそのまま染み込みやすくなるからなんだそう。

電子レンジだから火加減を調整する必要ないし、ほったらかしでいいし、作る時間も短縮できていいし~の良いことづくめ。

それにいつもよりおいしい大根が作れるって超よくないですか。科学ってスゴいですよね!
今度からはこの方法で作ろうと思います!

みなさんもぜひどうぞ。