▲「中古のアルファロメオを買うということは、夏の甲子園にピッチャーとして出場することに似てる!」という筆者ですが、それってどういうこと? 「連投問題」に対する甲子園経験者の見解
「夏の甲子園」こと全国高校野球選手権大会がいよいよ佳境である。筆者は野球というスポーツ自体は愛好しているが、夏の甲子園に関しては否定的な感情を抱いていた。炎天下で10代の少年に毎日120球とか150球とかの連投をさせ、その結果当然ながら肩などを激しく壊す選手も出てくるあの大会について「正気の沙汰ではない」と感じていたのだ。
しかし今現在は、あの大会を是とする考えに宗旨替えしている。なぜならば「当事者の肉声」を聞く機会があったからだ。
「たしかにおっしゃるとおりな部分も大です。でもね、あの大会に出ているみんながみんな、プロや大学に進もうと思っているわけではないんです。『ここで俺は壊れるかもしれないが、それでもいい。ここで全力を出しきれたならば、仮に俺の野球人生が今日終わったとしても悔いはない』みたいな覚悟であの場に立ってるやつも多い。なので、一概に否定はできないと思うんですよね……」

▲全国高校野球選手権大会が行われる阪神甲子園球場。炎天下、投手はときに200球以上の球数を投げ、場合によっては何日間も連投することになるわけだが……
そう教えてくれたのはMさん。「春のセンバツ」に投手として出場し、ベスト16まで勝ち進んだ。その後プロ球団からドラフト指名の打診もあったが、某大学へ進学して硬式野球部に入部。しかすぐに肩の激しい故障が発覚し、一時はマウンドからホームベースまでの18.44mすら投げられない状態になった……という人物だ。