
▲新車から中古車、バイクまで自動車に関するあらゆる相談の窓口になっている自動車公正取引協議会 相談が入った件数は過去5年で最も多い数字に!!
カーセンサーで行った調査を見ると、車を見ずに買う人たちが年々増えてきている。販売店からも「遠くから買いに来る人も増えたけど、見ずに買う人も増えた」という声を良く耳にする。インターネットの発達によって、遠方の車も限りなくリアルに見ることができるようになり便利になったがその反面、問題はないのだろうか? そこで、車に関するトラブルの相談窓口となっている自動車公正取引協議会(以下、公取協)に、話を伺ってきた。
平成27年度、全体の相談件数は、なんと過去5年間で最高の3584件。中でも一番多いのが、品質についての相談。 特徴的な事例としては
・ネットオークションで車両購入したが、納車後すぐ故障してしまった
・遠方から購入したが画像に写ってなかった傷があった
など、過去にはなかった相談が増えているようだ。

▲公取協に寄せられる相談件数の内訳。毎年レポートとしてHP上に掲載される他、相談内容を元にカスタマーへの注意喚起を行っている 購入の際にチェックしておきたいポイント
「以前は、実際に車を見て店員さんと話をしながら買う車を決めるケースがほとんどでしたが、インターネットでものを買うことが当たり前になってきた昨今、電化製品や衣服などをネットで購入するのと同じような感覚で車を買う人も増えてきているように感じます」と、語る公取協の担当者。カスタマーの声を聞いていても、時代の変化は感じるようだ。そこで、中古車の購入時に注意すべきポイントを伺った。
「中古車はそれぞれ状態が違うので、傷やへこみの状態などやはり一度見に行くことをオススメしています。多少の傷は気にならないという人も、安い買い物ではないので一度は見てほしいですね。また、価格ばかりを気にしてしまい、保証や整備など、販売条件の確認をおろそかにしているケースが見受けられます。安く買ったはいいが、すぐに故障が発生して高額な修理費用がかかってしまっては意味がないと思うので、後々高い買い物にならないよう、保証が付いている、定期点検整備のしてある車両を選ぶのがオススメです」
さらに、公取協の担当者は保証付きであっても、その内容について、購入前に注意が必要だと言う。
「保証についての相談は意外と多いんです。保証付きということだけで無償で直してもらえると安心していたが、対象範囲が限定されていて、後々のトラブルになるケースがあったりします。いろいろな保証があるので分かりにくいかもしれませんが、必ず保証内容などが記載された書面をもらって、それを見ながら保証の対象となる部位や期間を確認すると良いでしょう」
インターネットを利用して、便利に買えるようになってきたのと同時に、安心して選ぶためのポイントも簡単に調べられるようになってきている。公取協でも“これだけは知っておいてほしいポイント”としてリーフレットを作成して配布をしたり、HPで特設ページを作り消費者へのPR活動に努めている。